斎藤剛史の教育ニュース観察日記

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zoom RSS 司書教諭専任化って本当?

<<   作成日時 : 2005/10/24 22:52   >>

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 27日からは読書週間ですね。ということで、こんなニュースを取り上げました。
専任司書教諭、1000人を配置
「文部科学省は22日、小中学校での読書活動の指導などに当たる専任の司書教諭を、来年度から5年間で全国に1027人配置する方針を決めた。 司書教諭は学級担任教諭などとの併任とされることが多く、文科省が専任の司書教諭枠を教職員の配置計画に設けるのは初めて。7月に成立した文字・活字文化振興法で、司書教諭の充実が国・地方自治体の努力義務とされたことを踏まえた措置。財政当局の理解が得られれば、来年度から毎年約200人ずつ、全国に司書教諭を配置していく方針だ。 この方針は、年末に決定する教職員の「第8次定数改善計画」に盛り込む。具体的には、小学校の場合は24学級、中学校では21学級に0・5人の割合で司書教諭の枠を設ける」(読売新聞10月23日)


 教員には説明は不要ですが、一般には司書教諭というのは分かりづらいですね。図書館司書とは違います。1997年に学校図書館法改正で誕生した新しい資格で、簡単に言えば司書の能力を持っている教員ということでしょうか。子供の読書離れを防止するためにつくられたもので、教諭免許を持っている人が大学などの講習を受けて資格をとるケースが多いです。法律では12学級以上ある学校には司書教諭の配置が義務付けられており(当分の間は努力義務という抜け道が法律にはあるのですが)、文科省調査によると、小・中学校全体では2003年度で小学校55%、中学校52%に計約2万4000人の司書教諭が配置されています。

 ただ、実際には司書教諭の資格を持った教員が、学級担任など通常の仕事をしながら併任されているケースが普通で、司書教諭として独立して読書指導などをしている教員はほとんどいません。これを文科省は次期教員定数改善に盛り込んで、専任化を進めようということです。その狙いはよいでしょう。

 しかし、、、、ひねくれた私は、どうしても文科省の裏の狙いを考えてしまいます。次期教員定数改善計画は、あくまで文科省の計画段階で、計画を認めるかどうかも含めて財務省との予算折衝で予算額が決まります。義務教育費国庫負担金の廃止めぐる攻防、教員給与の引き下げの声など、教員をめぐる予算は難航が予想され中で、それなら子供の読書離れ防止、読解力は学力の基本ということで司書教諭で教員定数を要求すれば、与党も納得してくれるのではないか、よしそれでいこう、というふうに文科省が考えたことは間違いありません。

 ところで、この要求が通ったとして司書教諭の専任化が進むでしょうか。じつは、進みません。義務教育費国庫負担金は現在、総額裁量制というものが導入されており、文科省が算定した教員定数に基づく負担金の範囲内で、都道府県が自由に教員を配置してよいことになっています。つまり、実際のお金には司書教諭専任化のために使いなさいという縛りが掛かっていないのです。都道府県はどこも予算不足です。わざわざ教諭の戦力を削ってまで司書教諭の専任化に人を振り分けるわけがありません。

 こんなことは、文科省もお見通しです。でも、司書教諭という名目で与党や財務省が教員定数を認めてくれれば、あとは都道府県の判断だから知らないと逃げられるわけです。もちらん、きちんと司書教諭の専任化のために定数と予算を都道府県が使ってもいっこうにかまわないわけですが。どうも大変よい話を夢も希望もない話にしているようで恐縮ですが、それが行政の駆け引きというものです。よいか悪いかは別にして。


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