義務教国庫負担金スクープの読み方

 昨日までずっと仕事に追われていました。その間に世の中はだいぶ動いているようです。まあ、私には関係ありませんが。ということで、一般の人にも関係ない義務教育費国庫負担制度の話を。ただ、教員には関係あるかというと、あるんだけどもどう関係しているかわからないというところでしょうか。このブログでは、教員給与引き下げの話がダントツでヒット数が多いですが、同じ人件費の話でも義務教育費国庫負担金の話は、さっぱりヒット数が増えません。ということで、一つ国庫負担金のニュースを面白くする見方を紹介しましょう。

 中教審答申は、同制度堅持としましたがマスコミは早くも政治決着の行方を追いかけています。朝日新聞が中学校分の国庫負担金廃止、1日遅れて読売新聞が負担率を2分の1から3分の1に引き下げという政府方針をスクープし、どちらの報道についても文科省が公式サイトで反論してます。総選挙の地すべり的圧勝で、だれも小泉首相に抵抗できなくなり、構造改革に反対をとなえられない今、文科省は必至で抵抗しているように見えます。新聞報道にすぐに否定の見解をサイトに載せるなんていうもの、議論を国民の目に見えるようにするためによいことだと思います。

 ただ、なんか変な感じ、、、、、という気がするのです。ご承知のようにもうすぐ組閣です。常識的に考えるならば、国庫負担金の扱いは小泉首相がどんな人物を文科相にするかで、だいたい分かります。現在の中山文科相は存続論で最後までつっぱり文科省を支えていますが、新しい大臣がそうしてくれるかどうかわかりません。そんな時期に、国庫負担金をめぐる政府方針などが大きく新聞に出ることは、タイミングとして不自然なのです。で、結論は、朝日と読売のスクープは、文科省と自民党文教族議員のヤラセです。

 実際、中教審答申のニュースの扱いがさほど大きくなかったことを見ても分かるように、義務教育費国庫負担金は政治決着で廃止か削減が決まりきっているようなニュース、それも一般人には関係ないニュースとなっています。ようするに売れるニュースか売れないニュースかで判断すれば、組合を含む教育関係団体しかニーズがないニュースなのです。なのに、なぜ廃止論、負担率削減論というニュースが一部新聞にスクープ扱いで出るのか。

 そう言うと、負担金を守りたい文科省や族議員が、不利なニュースを自分で流すわけはないと思う人もいるでしょう。でも、官僚や政治家はそう考えないこともあるのです。このままでは、中教審答申が無視され、国民の注目を集めないまま、粛々と義務教育費国庫負担金は政治決着で廃止に持ち込まれる。新しい大臣が決まる前に、なんとか国民の目を義務教育費国庫負担に集め、組合の反対運動を盛り上げなければならない、、、、それには危機感を高めるとともに、黙っていても新聞が大きく扱うスクープという形で、廃止論や削減論を強調することだ、、、、。
 黙って死んでいくよりも、いくらかの犠牲をはらっても社会の注目を集め、少しでも廃止反対の声を引きずり出したい。まさに、文科省と族議員の捨て身の戦法ですね。そうなれば、情報のリークや操作など簡単です。なんせ、当事者がやっているのですから。

 断っておきますが、これは何の確証もない私の邪推です。でも、最近の品性低下を考えれば、文科省はこれくらいやりそうです。それと、私は国庫負担金存続支持派です。


よろしければ、クリックしてください。ブログ順位が上がると励みになります。
       ↓ ↓
にほんブログ村 教育ブログ
人気blogランキングへ

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

もうひとつの読み方
2005年10月30日 10:55
スクープの読み方興味深く読みました。ただ、文科省・文教族に、朝日・読売の1面を差配する力があるというのは、いささか買いかぶりすぎではないでしょうか。以下は、若干官邸事情に通じた筆者の読み方ですが。今回のポイントは、朝日27日夕刊が、総務省出身の事務方官房副長官から発信されている点です(この点は、初中メルマガ第2号の記述は概ね正しい)。
官邸は、総理の意向として地方六団体案(中学校のみ廃止)で押し切る算段でしたが、さすがに小・中を分断するのは理屈がない。そこで、中教審に対して、両論併記の答申とするようシグナルを送ったが、六団体委員が公開の審議会でこの話をばらしてしまい逆に答申は先鋭化。中学校のみ廃止は「合理的でない」と明記。この答申の影響が広がる前に流れをつくってしまおうと、副長官からリークされたのが朝日記事の真相ではないでしょうか。翌日の読売朝刊は、主張が対立する読売が、前日の朝日報道を打ち消すために書いたもの。ちなみに、この記事は文科省クラブからではなく官邸からの発信。これは、28日の朝日社説と30日の読売社説を読み比べてみれば、当たらずとも遠からずという感じがするのですが。
カラ
2005年11月02日 21:27
 もうひとつの読み方様、コメントありがとうございます。やはり、私の見方は間違っていたようですね。話としては、面白いのですが(汗。
 ということは、官邸サイドでは、義務教を小・中分断するだけの理屈が立たないということを自覚してはいるということですね。さて、そうなるとこれからの落としどころは、どうなるのでしょうか。ここまでくると、小学校分の廃止も視野に入れた論旨にしないと無理があるように気がします。まあ、いずれにしろ実際には数字合わせですけれども。
 これからもいろいろとお教えいただければ幸いです。

この記事へのトラックバック