斎藤剛史の教育ニュース観察日記

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zoom RSS 栄養教諭って何?

<<   作成日時 : 2005/09/17 01:51   >>

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 私の妻は食に関してある種のマニアですが、じつは子どもは2人とも偏食です。ところで、最近、「食育」という言葉をよく聞きます。それどころか、国会では今年6月に「食育基本法」が成立し、食育に関する施策を国と地方自治体の責務とし、学校や教員は常に食育を推進することに努めなければならないとしています。よけいなお世話という感じもしますが、食に関する教育が大事なことは誰も異論がないでしょう。
学校栄養教諭を中心に食育推進事業
「文部科学省は「食育推進プラン」を充実させ、さらに学校では栄養教諭を中心に、子どもの食指導を強化しています」(Benesse教育ニュースハイライト9月8日)

子どもの給食を担う中心的存在である学校栄養士は、教員ではないために授業をすることができません。授業などで栄養指導するときも、あくまで教員の補助という位置付けです。 そこで学校栄養士が直接、子どもを指導できるようにするために、学校教育法と教員免許法を改正して2005年度から導入された新しい制度が「栄養教諭」です。簡単に言えば、教育委員会主催の講習会で教育関係の知識を身につけた学校栄養職員などに、限定的な教員免許を与えようという制度です。

栄養教諭は、学校における食育の中心的存在と位置付けられています。上の記事では、文部科学省が来年度概算要求の中に、「栄養教諭を中心とした食育推進事業」を実施すると紹介されています。しかし、実際には栄養教諭を中心とした食育推進など不可能なのです。それをさらりと予算要求の中に盛り込む文科省もたいしたものです。

栄養教諭は全国に何人いるのでしょうか。答えは、今年6月現在、配置されている栄養教諭は福井県10人、高知県5人、そして長崎大学附属小学校に1人の計16人です。このほかに、今年度中の栄養教諭の配置を予定しているのは、北海道と大阪府だけです。いくら始まったばかりの制度とはいえ、全国で16人でどうやって食育の中心を担うのでしょうか。

栄養教諭の配置が進まない原因はいくつかありますが、最も大きいのは財政事情です。栄養教諭は教員身分になるので、原則として学校栄養士よりも給与が上がります。都道府県にしてみれば、学校栄養士を手間をかけて講習して、さらに人件費がアップする栄養教諭にしてどんなメリットがあるのか、現行で十分ではないか、ということです。このほか、授業としての食育は現在、家庭科や保健体育の教員の役割であり、ここに教育の専門家とはいえない栄養教諭が入ってくることに否定的な見方が学校現場にあります。

栄養教諭を中心とした食育の推進という予算要求は、見かけはたいへんよいのですが、いじわるな見方をすれば、鳴り物入りでつくったものの全くニーズのない栄養教諭制度を無理やり広げるために、地方自治体に根回しするための予算という見方もできます。


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