斎藤剛史の教育ニュース観察日記

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zoom RSS 市町村独自の少人数学級

<<   作成日時 : 2005/10/04 00:42   >>

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 少人数学級編制に対する要望は非常に強いですね。ということで、ほとんどの方が賛成するようなニュースを今回取り上げます。ただし、私が取り上げるのですから、やはりこれには別な見方ができますよという話になります。ええ、私はひねくれ者です。
学級編成:市町村教委への権限委譲 文部科学省が決定 
「文部科学省は、公立小中学校の学級編成の権限を都道府県教委から市町村教委へ移し、市町村教委が少人数学級を自由に編成できるようにすることを決めた。標準の学級人数を40人と定める現行法を06年度に改正し、07年度にも実現させる」(10月3日毎日新聞)

 文科省の教員配置調査研究協力者会議が報告書をまとめたという話です。まだ報告書を見ていないのですが、ニュースを見る限りでは地方自治体がやりたいなら勝手に少人数学級をしてもいいですよということです。これは既定路線で驚くような話ではありません。現在も市町村独自に少人数学級編制をしているところはあります。
 ただ、学級編制基準は都道府県の権限であるため、市町村が独自に少人数学級を行うには都道府県の承認が必要で、都道府県が認めないという例もままあります。それを07年度から公立小・中学校の学級編制基準は市町村の権限にしようということです。要するに07年度からは、市町村が少人数学級を自由にやれるようになるということです。よい話です。でも、じつはよいことばかりではないのです。

 市町村には独自に正規の教員を採用する権限がありません。そして、都道府県は市町村が独自に少人数学級を実施したからといって、よぶんに教員を配置することはしてくれせん。そのため、少人数学級に必要な教員は市町村が採用した非常勤講師を充てることになります。ここが問題なのです。非常勤講師は通常、教員採用希望者、退職教員などが主な人材供給源ですが、地域によっては非常勤講師の人材が非常に不足しているのです。独自の少人数学級を実施したある自治体は、非常勤講師が足りずに教員免許保有者を手当たりしだいに集めたという話を聞きました。要するに、少人数学級にしたら教員(非常勤講師)の質が低下するということも起こり得るのです。

 文科省の中央教育審議会では、市町村にも教員採用権を与えるべきだという議論があり、中核都市(人口30万人以上)に採用権を与える方向で検討しています。しかし、通常の市町村レベルとなると、財政能力や学校規模からいっても正規教員を独自採用するのは難しいのが実情です。少人数学級はよいことです。独自に実施する市町村が増えるのは歓迎すべきことでしょうが、それに見合う教員がそろうのかという視点もこの問題を考える上では必要だと思います。さらに、公立学校の義務教育で、市町村ごとに学級編制基準が異なるということが、教育の地域格差につながらないのかという疑問を指摘する声も根強くあります。地域格差か地方分権化か、義務教育ではこれは案外難しい問題です。

 上の記事に誤りがあるという指摘を受けました。確かに、市町村独自の少人数学級と習熟度別指導とを一緒にしていました。別のエントリーで訂正をしましたのでごらんください。
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