斎藤剛史の教育ニュース観察日記

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zoom RSS 密室で迷走する教育再生会議報道

<<   作成日時 : 2006/12/10 13:31   >>

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 ごぶさたしています。年末のため多忙、、、というわけでもないのですが、昨今の教育に関する話題について、何か言いたいという気力がわかないのです。もう、どうぞご自由にという気分になりかかっています。まあ、これではいけないと気を取り直してニュースを見ていると、教育再生会議の報道が迷走気味ですね。おそらく、この原因は密室審議によるものです。

○教育再生会議:問題行動に出席停止 中間報告に懲戒基準(毎日12月9日)

○教育再生会議:問題行動で出席停止、素案に 慎重論なお根強く(毎日12月10日)

○教育再生会議、大学の9月入学を検討 分科会素案(朝日12月8日)

○教育再生会議提言へ 教員採用2割程度「社会人枠」(読売12月9日)

○教育再生会議、「徳目」「規範意識」必要で一致(読売12月10日)


 いずれも最近の教育再生会議の報道ですが、まったく脈絡がありません。毎日新聞は、次の日に前日の報道を修正する内容となっています。毎日は先月にもこんなことがありました。

 この原因は、教育再生会議が密室審議で行われているためです。

○情報公開されない教育再生会議の議論。
 情報公開の進展により、ほとんどの政府や省庁の審議会や検討会などの審議は、現在マスコミに公開されています。日本新聞協会加盟社、日本雑誌協会加盟社、外国人記者クラブ加盟社などの制限はあるようですが、主なメディアには原則公開されているようです。

 これに対して、教育再生会議の審議は全く公開されていません。しかも、他の審議会が詳細な議事録や議事概要、配布資料などをその後に公開しているのに比べて、教育再生会議の公開している議事概要は非常に内容がお粗末です。

 名実共に密室審議といってよいでしょう。


○密室審議はマスコミの力量が試されると同時に誤報、リークも生む。
 審議が公開されない場合、マスコミの取材は審議後に開かれる座長や分科会委員長などによるブリーフィングが主な舞台となります。ここで、その日の審議内容の説明が後、記者からの質問に答えるわけです。

 ただ、これだけで記事を書く日刊紙は少ないでしょう。その後、各委員の自宅や事務所を取材して回ることになります。

 ここで注意が必要になるのは、取材しやすい委員、要するに情報を教えてくれる委員とそうでない委員が分かれることです。限られた時間内の取材ですから、記者はどうしても情報をくれる委員に集まります。

 その委員が公正に情報を伝えれば、それはそれで問題はないのですが、えてしてこういう委員に限って、自分の主張を話題の中心に据えたがるものです。また、自分の意に沿わない意見や発言は過小評価して伝えることもあります。

 大手日刊紙の場合、複数の記者が回っているので、そのようなバイアスのかかった取材情報もデスク段階である程度整理されるのですが、あまりにおいしいネタだったり、それを得た記者が本筋という感触を強く伝えると、そのまま通ることもあります。また、ごくたまにですが各メディアの「社論」に合致したネタを誇張して伝えることもあります。

 最近の教育再生会議のニュースを見ていると、このような状況に陥りつつあるあるように見えます。毎日新聞の記事は、おそらく記者が掴んでいるネタ元の委員が「声が大きい人」なのでしょう。


○密室審議は、とんでもない結果を生む。
 密室審議は、とんでもない結果を生むことがあります。例えば、国民がマスコミが流すセンセーショナルな報道に振り回されているうちに、突然、いままで報道されていないことが決まる、マスコミの取材を受けている委員たちが十分に把握していない事項が突然盛り込まれる、などです。いずれにしろ、国民にとってよいことはありません。


○教育再生会議は、すぐに審議を公開すべきだ。
 教育は、ほとんどの国民がかかわる事項です。さらに、審議の過程が公開されたからといって株式市況などに影響するものでもないでしょう。

 教育改革を密室で審議するということは、つまり国民をバカにしているということです。決まったことを知らせれば、それでよいという程度にし考えていないということです。

 教育にはさまざまな考え方があります。だからこそ、ただちに教育再生会議は審議を公開するべきだと私は思います。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
私の家は読売新聞(広告が多いので実は別の新聞が欲しいが扱っていない)ですが、ちょっと面白い記事になっていました。
それは「法案が委員会を通過したのだからそろそろ本当に必要そうな事を発言してもいい頃だ(に近い内容。)」と言う記事です。
本来ならば「〜会議」とは法案を作成するに当って専門家の視点から問題点の発見やより良い案にするための物なんですが・・・。
現在の「〜会議」は政府や提出された法案に「専門家のお墨付き」を与える為だけの物になっています。
実際文部大臣が「意見は尊重するが実行するのは〜」と言った為「出席停止処分」に関しても無かった事にされていますし。
他の会議においては場合にもよりますが一度選ばれた委員が入れ替えられたり意図的に少数派にされたりしています。
いずれの場合にしろ「〜会議」とはTMとほぼ同じやらせに近い物、例えまともな意見が出ても所詮提言なだけでその気が無い政府には意味が無い物だと個人的には思っています。
一生懸命頑張る委員さんには悪いとは思うのですけど。
Rudo
2006/12/15 16:22
Rudoさん、コメントありがとうございます。
確かに、役所の審議会や検討会議というのは、役所の方針を代弁する機関になっている場合も多いことは事実でしょう。
でも、その審議を広く公開していけば、少数派の意見も世に知らせることができるかもしれませんし、逆に議論がつまらなければ役所の代弁機関という実態を知らせることもできると思います。
審議会や検討会議を役所や政治家の隠れ蓑にしないためにも、審議の内容を公開することが必要だと思っています。
カラ
2006/12/18 02:51

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