斎藤剛史の教育ニュース観察日記

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zoom RSS 中教審が教員免許更新制で報告

<<   作成日時 : 2008/01/22 15:04   >>

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 教員免許の更新制の制度設計を審議しているのは中央教育審議会の教員養成部会ですが、ここの報告がまとまったようです。ようですというのは、文科省のホームページではまだ案という形で掲載されているからです。

 ただ、当日の会合を取材した人間に聞いたところ、報告として了承され「報告(案)」の案の文字が取れたということです。つまり、報告を上の分科会なりに手渡すセレモニーが残っているが、部会レベルでは実質的に了承されたということでしょうか。

 部会報告はこちらです→部会配布資料

 内容はこれまで当ブログで説明してきたことと大きく変わりませんが、細かい点、これで説明していない点などがありました。

 ○ペーパー教員でも教職経験があれば更新講習の受講が可能に
 これは都道府県教委や私学団体からの要請を受けたものです。中教審は当初、ペーパー教員については、教員採用内定者、非常勤講師候補者リスト掲載者のみを受講対象としていました。しかし、それでは急場のときに非常勤を採用できない恐れがあるということで、非常勤講師を含む教職経験がある者はすべて更新講習を受講できるようにしたものです。


 ○更新年齢の現職教員でも更新対象にならない場合もある。
 免許更新は、改正教員免許法前に免許を取得している現職教員については、年齢に応じて35歳、45歳、55歳になる年度の3月31日が更新期限になりますが、その年齢でも更新対象にならない場合がある。細かいことですが、一度民間に就職してから教員免許を取得して教員になった者など、免許取得から10年を経過してない者は、この年齢がきても更新講習をうけずに、取得後10年目で更新することを選択することができるということのようです。

 ○教委の教育センターによる講習はあまで補助的役割。
 更新講習の主体は、大学であることを強調する文章が追加され、教委の教育センターは地理的に大学で講習を受けるのが難しい教員がいる場合など補助的位置づけで開設することが明示されています。
 どうせ、いつものセンター研修だろうとたかを括っていると痛い目に遭うかもしれません。

 ○大学の更新講習開設に細分化防止の歯止め
 これは受講者にはあまり関係ない事項ですが、講習を開設するにあたって最低でも必修部分が12時間以上、選択部分が8時間以上のいずれかでないと講習開設を認めないという歯止め規定のようなものが追加されています。
 これは、経費も人手もかかるので、アリバイ的に1、2時間程度を形式的に開設してすまそうという私立大学を牽制したものでしょう。
 教育行政的に見ると、文科省による大学への露骨な圧力ということで、これが最大の問題となりそうなのですが、、、、、、、


(余談)
 それにしても学習指導要領の中教審答申は、昨年の「審議のまとめ」と内容に大きな変化がなかったため、新聞などマスコミの扱いが小さかったこと、、、、
 でも、道徳の教科化は文科相に下駄を預けたという書き方には笑ってしまいました。

 なぜか、、、、、だってもう学習指導要領はできているんですよ。

 中教審答申からパブリックコメント用に学習指導要領原案を公表する2月末までの1か月あまりで、学習指導要領作成が一から始まるなどと思っている人がいたら、その人はあまりに人が良い。

 学習指導要領が1カ月でつくれるわけがないでしょう。実際のことを言えば、各教科の学習指導要領は大枠は一昨年中にできているのです。遅くても昨年秋には各教科ともほぼ完成していると見てよいでしょう。

 現行の学習指導要領までは、中教審答申→教育課程審議会答申→各教科の学習指導要領作成会議→学習指導要領告示という流れで、ほぽ5、6年をかけていました。それが行政改革で教育課程審議会が中教審に統合された上に、常時、学習指導要領の改善については審議するという形になり、実際の学習指導要領作成過程が見えなくなりました。

 以前は、教育課程審議会答申が出てから学習指導要領作成会議が設置されたので、マスコミは関係委員などから独自で取材したものです。ところが、今回の学習指導要領は答申審議とは別に中教審内部の各教科の委員会が日常的に活動していたため、マスコミはほとんどこちらをチッェクすることをしなかったようです。

 これでもよい言えばよいのですが、肝心要の学習指導要領の作成過程を監視してチェックするというマスコミの機能が次期学習指導要領では働かないわけです。

 いつのまにか出来上がっていた各教科の学習指導要領が、中教審答申から間をおかずに告示される、、、、、このような方法は行政的には当たり前ですが、こと学習指導要領という問題に限れば、正しいことなのか。私は疑問が残ると思います。

 なぜならば、中教審が学習指導要領の改訂を審議しているのに、各教科ではもう既に学習指導要領作成の作業をしているとはいえません。ただ、現在社会が教育行政に求めるスピードを考えれば、中教審答申と同時並行で学習指導要領作成の実務作業を進めるしかありません。

 よって、以前ならば学習指導要領の作成と同時に、広く教科関係団体などが侃侃諤諤の論議を始めたものですが、現在では実質的に関係者のみしか論争に加われないからです。

 ちなみに、現行学習指導要領も含めてこれまでは答申から告示までに、通常2年、短くても1年は期間がありました。

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