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和田中の夜スペシャルと公教育の関係

2008/05/21 18:30
更新が滞っており申し訳ありません。東京都杉並区立和田中学校の夜スペシャルは、いろいろな意味で話題になっているし、考えさせられる問題です。

本来ならこの問題でエントリーを書かないといけないのですが、いかんせん時間が、、、、

ということで、別のホームページになりますが、このテーマで私が書いたものを挙げておきます。この回はクライアントの要望に左右されることもなく、好き勝手に書いたものなのでここからリンクさせてもよいと思います。

内田洋行 学びの場comの「教育情勢を説く」という私の連載頁です。









豆コラム「文科省の検討会委員になった」(その1)

ある日のこと、仕事のお得意様である教育雑誌編集長から電話がきた。彼は、東京・本郷にキャンバスのある某国立大学出身者。その関係で役人とは太いパイプがある。

編「あんた、高校の看護科についてなんか原稿書いたことある」
私「ないですね。あれは特殊な世界なのでクライアントがないから」

編「だよな。ところでマルブン(文科省の隠語・○印のなかに文と書く)の教科調査官からあんたについての問い合わせがきた。どうやら高校看護科の会議の委員を探してるらしい」
私「へぇ〜、でも関心ないですね」

編「だろうと思った。しかし、俺のところに来たのだから、こちらも何とかしないといけない」
私「???」

編「わが社のために、この話は絶対に引き受けること。というより既に引き受けると返事してある」
私「だから看護科のことなんて何も知らないってば」

編「大丈夫。どうせ数合わせだから、何もしゃべらなくてもOKだ。いや、かえってしゃべらん方がいい」
私「???」

 どうやら役所は、経歴や人物などが詳しく分からない人間を委員候補にする際、周辺から実際にどんな人物なのか調べるらしい。その場合、委員を依頼したら引き受けてくれるかもポイントのようだ。

 こうして私は問答無用で、生まれて初めて役所の検討会議委員というものになることになった。(続く)
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中教審の高大接続テストって何?

2008/01/27 00:33
 今回は当ブログでは珍しく大学入試関連の話題。

○推薦・AO入試に学力検査導入案 中教審部会が提言へ(朝日新聞1月23日)
○大学入試:AO枠に学力テスト−−中教審提言(毎日新聞)

 大学全入時代を迎えて、大学生の学力保証のために推薦入試、AO入試にも学力検査を実施するなどを盛り込んだ報告を中教審学士課程教育小委員会のワーキンググループがまとめたというニュースです。ネットにはまだ公開されていないので、つてを頼って手に入れました。なんだ、推薦やAOでも学力テストをするのね、、、、、という話ではすまないようです。


○高等教育の質の保証は、高校教育から
 まず、この報告をまとめたワーキンググループの名前が「高等学校と大学との接続に関するワーキンググループ」なのです。

 しかも報告書の中のキャッチフレーズがすごい。私だったら記事の見出しにこれを使いますね。それは『「選抜」から『相互選択』へ」というタイトルです。私立大学の少なくない部分が、学生を入試でえらぶどころか、入試を受けてもらうために必死になっています。いやま、多くの大学は学生から選ばれる立場にあります。要するに報告は、大学入試という「入口」が、もはや学生の質を保証するものとはなり得ないという現状を踏まえて、書かれているのです。

 報告はこう指摘しています。
「高校教育の質の保証・大学の入口管理を(大学)入試機能に依存し続けると、高校教育・大学教育の双方に大きな影響を及ぼす懸念がある」

 そして、報告は大学教育の質を保証するためには、高校教育の質を上げることだという認識を示しています。


○大学入試は昨春ターニングポイントを超えた
 このような議論が中教審で起きるのは、大学入試が昨年春に大きな曲がり角を迎えたからです。詳しい数字は省略しますが、昨年春に現役生の大学・短大進学率が史上初めて50%を超えました。ある学説にしたがえば、日本の高等教育はマス化からグローバル化(普遍化)の時代に突入したことになります。

 さらに日本私学振興・共済事業団の調査によると、昨年春の私立大学入学者のうち推薦とAOで入学した者の比率が、50%を超えました。つまり、私立大学新入生全体のうち半数以上が学力検査なしで大学に入学したのです。


○高大接続テストは「推薦・AO版統一学力試験」のことだった 
 で、報告はとりあえず現行では学力検査をしてはならないとされている推薦とAO入試に学力検査を導入することもできるようにしようと提言しています。

 しかし、マスコミ各紙が書いている「高大接続テスト(仮称)」の意味がよく分かりません。私は、新聞報道を読んでいてこれは何だろうと思っていました。

 で、報告を読むと、、、、、、、、、『「学力担保」措置として、高校・大学が協力してAO入試や高校の指導改善に活用できる新しい学力検査」と説明されています。

 要するに、一般入試用である大学入試センター試験とは別に、推薦入試・AO入試を受ける受験生用の統一学力テストをつくるということでしょう。

 おそらく、各大学は「高大接続テスト」何点以上などの志願ラインを設定する。高校は、こんな成績では推薦・AO入試に出願できないぞと生徒を指導する、、、、、そんな感じでしょう。

 もちろん、これが実現するかどうかは分かりません。しかし、全国高等学校長協会ははやばやと賛成を表明しました。

 推薦・AO入試で大学に入るから勉強しなくてもよい、、、、とはならない時代がくるかもしれません。しかし、現在の大学、高校にとって、これは諸刃の剣でもありましょう。

 いずれにしても、大学教育の質の確保という中教審の論議は、実は大学や大学入試だけの話ではなく、高校教育をも巻き込んだものなのです。今度の大学改革は、高校改革につながっていくでしょう。
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大学の質の保証が招くのは後期中等教育の複線化か?

2008/01/15 00:43
今回取り上げるのは地味なニュース。でも、この影響はもしかしたらかなり大きいかもしれないと私は思います。

○大学評価で統一基準を研究(読売新聞1/13)
 OECDの非公式教育相会議が東京で行われ、「高等教育の成果の評価」について国際的統一基準をつくり大学評価を行うための研究をすることで合意したというニュースです。

 地味です。ほー、そうですか、、、、で普通なら終わりです。でも、、、、、もし、これが実現すると一番影響というか被害を受けるのは「日本の大学」だと私は実は思っています。施設や設備などの教育条件の評価ではなく、学生の教育成果という基準で見た場合、世界レベルの高等教育水準に達する学生を送り出していると胸を張れる大学が、いったい日本に何割あるでしょうか。

○大学教育の質の保証をあせる文科省 
 確かこの問題は、アラブの王族など金持ちの子女に学位を乱発する大学が西欧で増加していることが発端だったと記憶しています。しかし、一般的には、西欧などの各国では大学進学率自体が低いのでさほど問題ないでしょう。大学進学率が高い米国では入るのは簡単だが出るのは難しいという『厳格な成績管理』が一般的に導入されており、教養教育、研究者養成、専門家育成など大学の機能分化も進んでいるので大丈夫でしょう。しかし、日本の大学はどうでしょうか、、、、、、。

 文部科学省の中央教育審議会は昨年、「学士力」などの言葉がマスコミで話題になった学士課程教育の質の保証に関する報告をまとめています。この背景には、現役大学等進学率が昨年春に初めて50%を超えたという大学教育のグローバル化という問題がありますが、国際的な大学評価の動きも念頭にあったはずです。このままいけば、日本の大学教育に対する世界的な信頼が失われかねないという、、、、、、。


○大学に巻き込まれる高校教育
 しかし、ことは大学教育の質の向上というだけにとどまりません。中教審の大学分科会では「高校教育の質の保証」も検討テーマの一つになっています。また、一般には報道されていませんが、同じ中教審の教育課程部会でも「高校教育の質の保証」がテーマとして議論されています。ようするに、日本の大学教育の質を向上させるには、大学だけではなく高校教育にまで手を入れないといけいなという認識が中教審、つまり文科省にはあるのです。

 では、高校教育の質を上げるにはどうするか。ずばり、大学を受験するために資格制度を導入することです。結局は批判が多くて第三次報告には盛り込まれませんでしたが、昨年末に教育再生会議で議論された「高卒テスト」ですね。

 ひねくれた私は、「高卒テスト」の議論は、世論の反応を見るためにわざと文科省の事務方が教育再生会議に持ち込んだのではないかという全く根拠のない妄想までしてしまいます。


○行き着く先は後期中等教育の複線化か
 中学校卒が入る5年一貫の高等専門学校(高専)があるものの、日本の後期中等教育は高校という制度にほぼ一本化されています。実際は、学力、進路などにより同じ学校として議論できないほど高校は多様化しているのですが、高校を卒業すれば大学受験ができるということに変わりはありません。

 現在の大学が仮に何割かが経営的理由で淘汰されたとしても、現役高校卒の50%が大学等に進学する現在の状況が続く限り、大学教育の質を向上させることは難しいでしょう。米国のような「厳格な成績評価」は日本の風土に合いません。

 となると、大学受験者を絞らなければならない。しかし、同じ高校教育を受けながら、大学を受験できる者とできない者が分かれる大学受験資格試験のようなものも、はやり日本の風土に合わないことは昨年末の教育再生会議の議論やそれに対する世論の反発で明らかです。

 では、どうするか、、、、、、後期中等教育を複線化し、大学進学を前提とする高校、専門的な技能者養成の職業学校に再編していくことではないでしょうか。

 いますぐというわけではありません。しかし、あまり遠くない将来、後期中等教育の複線化という課題が出てくると私は思います。その発端が、もしかしたら今回の国際的な大学評価の話ではないかというのが私の考えです。

 そのように考えると、

○工業高や商業高、5年制職業校に再編…政府・自民が検討(読売1/8)

 職業高校を統合して5年制の職業学校をつくろうという上の記事のについても、単なる職業教育の活性化などというのとは違った読み方ができると思います。


 大学の国際的な質の保証という世界的な要請を前にして、日本の教育は
@18歳で一斉に大学進学することをやめて、多様性な年齢層を相手に機能分化した大学・大学院が厳格な教育を行う米国型
A進学か職業かという階級制度のなごりを残した複線化された後期中等教育を持つ西欧型

 のいずれかを選択するか、あるいは日本独自の方法を新たに見つけ出すことを迫られているというのが現状なのではないでしょうか。
 
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授業時間数10%増は数字のマジック

2007/09/16 14:22
 学習指導要領改訂のニュースが日刊紙でもどんどん流れるようになりました。ネタもとは中教審の教育課程部会の会合を各社とも傍聴取材しているので、取り上げる事項のウエートの違いはあれ大筋はどれも同じです。
 また、中教審の議事録もどんどん最新のものがアップされるようになりました。これをマスコミ的に解釈すると、「ゴールが近い」ということです。議論が微妙な論点を含んでいる時、役所は議事録をアップしません。更新が遅れているという体裁をとって、中身を公表しないのです。でも、大筋が決まってゴールが見えてくると、怒とうのごとく議事録の更新が行われるようになります。

 まあ、各教科の中身の話はさておいて、今回の改訂の目玉は「授業時数の10%アップ」でしょう。しかし、、、、、これって本当は数字のマジックではないでしょうか。もう気がついている方もいるでしょうが、電卓を叩くと帳尻は合うものの、では具体的に可能なのかというと疑問だらけなのです。

 例えば、小学校の場合、6年間で350時間の授業時間数の増加となっています。具体的には、国語、算数、社会、理科、体育の時間数を増やします。
 で、どうするか。中教審の教育課程部会の資料は次のように説明しています。

 (4)総授業時数
○ 現在の各学年の総授業時間数は、児童の発達段階等を踏まえ、第1学年は782単位時間(週23コマ相当)、第2学年は840単位時間(週24コマ相当)、第3学年は910単位時間(週26コマ相当)、第4学年から第6学年までは945単位時間(週27コマ相当)となってる。
○ 今回の改訂では、上記(3)のとおり、総合的な学習の時間を、中学年及び高学年で各学年35単位時間(週1コマ相当)程度縮減することにより、4年間で140単位時間(週4コマ相当)程度が縮減されることになる。一方、高学年において、英語活動を総合的な学習の時間とは別に週1コマ程度行うこととすると、2年間で70単位時間(週2コマ相当)程度が英語活動に充てられることになる。
このため、国語、社会、算数、理科及び体育に関して、これらの各科目を通じて6年間で350単位時間(週10コマ相当)程度増加させるためには、6年間で280単位時間(週8コマ相当)程度増加させる必要があることになる。
○ さらに、これらの各教科等の授業時間外に、児童会活動やクラブ活動が行われていることや、学校が組織的な教育力を発揮する上で必要な職員会議等の時間を確保する必要があることを踏まえる必要がある。
○ このように、児童の発達段階や、授業時間外の諸活動の必要性等を踏まえつつ、6年間で280単位時間(週8コマ相当)程度増加させるとすれば、小学校の各学年の総授業時数は、低学年で年70単位時間(週2コマ相当)、中・高学年で年35単位時間(週1コマ相当)程度増加させることが適当と考えられる。


 ここで主要教科プラス体育の6年間350時間増という一般的なイメージが間違いであることが分かります。

 @ まず、実質的には280時間が授業時間数の純増分です。

 A具体的には、3年生以上の総合的な学習の時間を週1時間削減します。5・6年生ではこの削減分が「英語」に回るので、最終的には1・2年生は週2時間、3年生以上は週1時間の授業時間数増をします。これで、6年間で350時間、つまり現行よりも主要教科時間数が1割アップとなる計算です。


 つまるところ、授業時間数10%増とマスコミなどは大騒ぎしていますが、低学年で週2時間、中・高学年で週1時間増えるだけなのですね。

 でも、ちょっと待ってください。学校週5日制はそのままです。現在でも各学校は、授業時間数の確保に四苦八苦しています。学習負担の増加という問題を考えなければ、授業の組み方に余裕がある低学年はなんとかなるでしょう。しかし、中・高学年でどうやって週1時間の純増を生み出すのでしょうか。

 その答えは、先に引用した資料の注釈の部分にあります。これです。

※ 現在、公立小学校(第5学年)では、9割以上の学校において標準授業時数を上回って教育課程を編成。このうち、年35単位時間(週1コマ相当)程度上回っている学校は6割程度。
※ 始業前などに全校一斉のドリル学習や読書活動に取り組んでいる学校は9割程度。


 要するに、現行でも小学校の6割は、学習指導要領より週1時間程度多い授業時間を組んでいるから、週1時間増はできる、、、、、、、ということなのです。

 そして、それでも間に合わなければ、次の手を使います。

○ 国として示す標準授業時数を増加するにあたって、増加した授業時数をどのように確保するかについては、教育委員会や各学校の裁量でそれぞれの学校や児童の実態等を踏まえ、多様な取組により増加させることが考えられる。
○ 例えば、
・週当たりの授業時数の増加のほか、
・教科教育の一環として朝の10分間を活用した読書活動、ドリル学習の活用
・1単位時間を変更したモジュール学習の活用
・長期休業日の短縮
などの方法が考えられる。また、同様の取り組みにより、各学校の裁量で標準授業時数を上回る授業を実施することも可能であることを明示することも考えられる。

 早い話が、現行でも9割の学校が朝の読書やドリルをやっているから、これを授業時間数にカウントすれば、大半の学校は授業時間数の1割増が可能だということです。


 なるほど、、、、とうなずきます。そして、疑問がわきます。

 6割の学校が週1時間多く組んでいる、9割の学校が課外活動で教科関連学習をしている。それを授業時間数に組み込めばよい、、、、、、、これって純増なのですか?

 私の頭で考えると、現在余分に設定してある授業時間と課外活動の時間を学習指導要領の標準授業時間数にカウントしても、実際の授業時間数が増えることにはならない、、、、という結論になるのですが、、、、私の頭が悪いせいでしょうか。

 中学校もほぼ小学校と同じ理屈で授業時間数の増加が図られています。
 ○小学校の教育課程の枠組みについて(検討素案)
○中学校の教育課程の枠組みについて(検討素案)


 結局のところ授業時間数の10%アップというのは、学校現場にしてみると「数字のマジック」以外の何ものでもないのではないでしょうか。

 最後に誤解のないようように言っておきますが、私は授業時間数をもって増やせと言いたいのではありません。

 授業時間数が週1時間増えれば、学力が上がるのか、、、、そんな疑問を放置したまま、学習指導要領の標準授業時数をクリアするにも各学校が四苦八苦の工夫をして、課外活動まで授業時間数にカウントしなければならないようなものが、本当に最低限の基準であるはずの学習指導要領といえるのか、、、、、、ということです。


これがそのまま学校に適用されれば、問題のある地域や子どもが多い学校では、学習指導要領の標準授業時数をこなすことさえ不可能になるでしょう。逆に恵まれた環境の学校は、さらに標準授業時間数以上の授業をこなすようになるでしょう。


 ちなみに、実質的に必履修科目と卒業必要単位数しか学校を縛るものがない状況になっている高校については、授業時間数の増加などは全く議論されていません。ようするに各高校で勝手にやれということです。これはこれで高校としては当然かと思います。しかし、そのような考えた方を小・中学校にまで導入する必要があるのか、、、、、、私は疑問を感じます。
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ゆとり教育と学力

2007/04/15 00:09
 さあ、一部の人たちにはまた困った結果が出ましたね。高校の学力テストの結果です。正確には、学力テストではなく「教育課程実施状況調査」といい、学習指導要領改訂の資料とするため数年おきに抽出調査で実施されます。


◎高3学力テスト、「ゆとり世代」で結果改善 文科省(朝日新聞04月13日)
◎高3学力低下歯止め、ゆとり世代初の全国テスト(読売新聞)
◎ゆとり教育:学力は「改善の方向」 文科省調査(毎日新聞)

資料はこちら。
◎ 平成17年度高等学校教育課程実施状況調査結果の概要
 各紙とも、すなおに学力が上がったとは認めていません。文科省も同様ですね。記述式の成績が悪いとか、理科や数学が悪いとか。しかし、全体的に見れば学力は向上していることは事実です。

 ○学力低下を指摘されたのは実は前学習指導要領の子どもだった。

 「ゆとり教育」が批判され、そによって学力が低下しているという問題は、現行学習指導要領が始まるときに世の中を席巻しました。いわゆる、学力低下批判です。文科省は当初、それを認めませんでしたが、経済協力開発機構による学習到達度調査(PISA2003)と国際教育到達度学会の理科・数学教育動向調査(TIMSS2003)の結果が2004年末に相次いで発表され、国際順位が低下したことが明らかになり、文科省は初めて学力低下を認めました。以来、学力低下は既成事実となり、学力向上路線へと変わっていくわけです。

 しかし、ここに一つの落とし穴があります。それは、PISAもTIMSSもテストの対象学年となったのは前回の学習指導要領で学んでいた子どもたちだったということです。

 つまり、学校週五日制や総合学習の導入で批判された現行学習指導要領の子どもたちの実力はこの時点では全くわかっていなかったのです。


○現行学習指導要領の小・中学生も学力は向上している。
 今回、高校生についての結果ですが、小・中学生はどうなのでしょう。実は、2005年4月に発表された2003年度小・中学校教育課程実施状況調査の結果によると、やはり学力は向上していることが分かっているのです。

 しかし、当時は既に学力低下批判が社会的に定着しており、文科省も表面的には学力向上に舵を切っていたところなので、マスコミは学力向上よりも記述式問題に成績が悪い、数学の力が落ちている、学力低下を受けて学校現場が学力向上に励んだ成果だ、などと報道しました。つまり、今回と同じです。


 ○「ゆとり教育」とは何かを精査する必要がある。
 結論を言えば、学力が低下していたのは前回までの学習指導要領で学んだ子どもたちで、現行学習指導要領の子どもたちはそれに比べると学力が上がっているということです。

 もちろん、前回学習指導要領の子どもたちの学力が低かったので、それに比べて上がっているからといって、学力が向上していることにはならない。「ゆとり教育」以前と比べれば、学力低下は依然して深刻だという見方はもちろんできます。

 しかし、完全学校週5日制、総合的な学習の時間の導入など、「ゆとり教育」の頂点といわれる現行学習指導要領が、それまでの「ゆとり教育」の学習指導要領よりも成績が上がっているというのは、「ゆとり教育」イコール「学力低下」という図式に当てはまりません。

 昔、ゆとり教育のスポークスマンといわれた文科省の寺脇研氏(現・京都造形大学教授)が学力低下を批判されたときに、単に授業時間数を減らしたそれまでの学習指導要領と、「生きる力」の育成を目指した現行学習指導要領は、同じ「ゆとり教育」ではないと発言したことがあります。当時は、失笑を買った発言ですが、ここにくると寺脇氏の発言はあながち間違っていなかったような気がします。

 「ゆとり教育」ということで、「ゆとりと充実」以来の学習指導要領は同じく批判されていますが、もっと丁寧にそれぞれの学習指導要領の成果を見直す必要があるのではないでしょうか。


 ○もっとも文科省は現行路線を見直すつもりはない。
 で、ここまで言ってきて結論をひっくり返すようで恐縮ですが、既に文科省は現行学習指導要領の「生きる力」の育成という理念を継続することを決めており、それを修正するつもりはないようです。

 そもそも、現在国会で審議されている学校教育法改正案の中にある義務教育の目標の条文には「生涯にわたり学習する基盤が培われるよう、基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養うことに、特に意を用いなければならない」とわざわざ入れてあります。

 この条文と現行学習指導要領の理念の間に、どれほどの違いがあるか説明できる人はいるでしょうか。私はできません。もっとも、この条文と同じ内容は教育再生会議の第一次報告にも入っています。文科省にすれば、教育再生会議の報告を具体化しただということでしょう。再生会議は、「ゆとり教育の見直し」を打ち出しながら、実際には「ゆとり教育」を進める内容を報告に盛り込んでいたのですね。

 というわけで、学力低下批判を受けて基礎・基本的な知識・技能の定着に力を入れるようになったものの、基本的には「生きる力」路線を文科省は捨てるつもりはないのです。

 2003年度小・中学校教育課程実施状況調査、そして今回の高校の調査でも文科省は、学力低下がないことを強調していませんし、現行学習指導要領は正しかったと勝ち誇ってもいません。それは、既に「生きる力」路線を継続することを決めているので、あえて学力問題で波風を立てたくないというのが文科省の本音ではないでしょうか。

 
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教育再生会議の競争原理導入報道の裏側

2007/04/13 00:56
 教育再生会議が学校教育に競争原理を導入し、生徒の集まる学校には予算を多く配分し、集まらない学校は統廃合するという報道は、各方面でいろいろな波紋を呼んでいるようです。賛成、反対さまざまですが、、、、ここでその報道は真実だったのかということを検証したい。実は、私たちはある意図に載せられているのではないか。

 ことの発端は朝日新聞の4月8日付け記事です。
◎教員給与、査定で20%増減 再生会議提言へ
「政府の教育再生会議は、ほぼ一律だった公立学校教員の給与を査定によって80〜120%の幅で決められるようにし、あらたに「上級教職」をつくるなど、成果を反映させる新制度を提言する方針を固めた。予算を学校の児童・生徒数に応じて配分し、企業や個人が学校に直接寄付できる制度も提言する。道徳教育の強化と並んで、学校現場への競争原理導入という安倍首相の教育改革の二本柱が鮮明になった」

○朝日新聞は会合前日にその内容を報道していた。
 これは大きな騒ぎわ招きました。なぜなら、この件を審議する教育再生会議第一分科会の会合は9日に予定されていたからです。つまり、会合前日に朝日がスクープしたのです。

 新聞記者にとってなにがいやかというと、日曜日に他社にスクープ記事を掲載されることです。平日ならば夕刊で追いかけることもできますが、日曜日には夕刊もないし、取材しようにも役所、政治家、企業とも休み。つまり、丸1日、1社のスクープ状態を許すことになるわけです。それをやった朝日新聞は偉い、、、、しかし、翌日に開かれる会合の内容をどうして事前に知っていたのでしょうか。

 それは、委員の一人から翌日の会合の資料がリークされたからです。これは憶測ではありません。伊吹文科相がそういっています。
 「議論のためのペーパーを作るということで、一部の人がそれを出されたということのようです。会議の前に聞いたので会議の模様はよくわかりませんが、色々な意見があるようです。ある社が事前にこのことを報道しましたが、その社へリークをした人が、自分がリークしたと告白をしたりしたとか、色々なことがあるようです」(10日閣議後大臣会見

 つまり、審議のたたき台となる資料をある委員が朝日新聞に流して会合前日に報道させたのです。あるいは、会議終了まで報道しないという約束を朝日の記者が破ったか。


 ○実際の会合では競争原理導入はあまり審議されなかった。
 4月9日の教育再生会議第一分科会の議事概要をみると、冒頭で朝日の記事が問題になっており、これは決定事項ではないと念押しされています。

 そして、審議概要の限りでは、公立学校全部に学区自由化などによる競争原理を導入するというこは話し合われていません。
○記事概要(この議事概要は、正式な議事要旨ができると削除されるようなので、みるなら早い方がいいです)
○問題の会議資料(当然ですが内容は確かに報道どおりです)
○教育財政関係資料(これは便利です)

 にもかかわらず、各社とも競争原理導入、教員給与に80〜120%の差などと報道したのは、実際に会議のペーパーにそう書かれていたこと、そして朝日のスクープで各社ともその内容を流さなければならなかったからです。

 安倍首相がかかげる教育改革の目玉である教育バウチャーに関することですから、会合後の記者会見で、あれは決定事項ではありませんといわれて、その通りに記事を書いてもおそらくデスクは納得しないでしょう。だから、各社ともペーパーがあるのだから一応事実であるということで、競争原理導入を報道したのではないのでしょうか。

ようするに、リークした委員と朝日にしてやられたのです。


○なぜ資料はリークされたのか。
 さて、これからは全く根拠のない私の想像、あるいは邪推です。あまり信用しないでください。

 なぜ、公立学校への競争原理導入がリークされたのか。安倍首相がかかげる教育バウチャー制という目玉商品に関係することですから、はでに宣伝したかったと考えるのが普通です。たぶん、一番妥当でしょう。しかし、そう単純なことでしょうか。

 リーク先が読売や日経だったらわからないでもない。しかし、朝日ですよ。そう考えながら朝日の記事を読むと、競争原理導入で学校教育にも格差社会が持ち込まれるということを行間で訴えているように読める。つまり、安倍政権の本質は、愛国心や道徳の強制、そして競争原理導入による社会格差の拡大であるという批判ですね。

 で、私の邪推は、これをリークしたくだんの委員は、実は公立学校への全面的な競争原理導入、ひいては教育バウチャー制自体を潰したかったのではないか。

 首相の意に沿った競争原理導入の資料を事前にマスコミにスクープさせることで、関係者の批判を招き、結果的に「これは決定事項ではいない」という流れに持ち込んでいく高等戦術を使ったのではないか、、、、、、、、と邪推、妄想しております。

 まあ、単に競争原理導入を派手に宣伝したくて、得意になってマスコミに話したついでに、資料も渡してしまったということも十分に考えられますが。
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道徳は教科化か新教科か

2007/04/11 23:09
 教育再生会議の第一分科会の動向で、道徳教育の改革があります。以前のエントリーでは少し触れましたが、第一分科会の資料が公開されたので見てみると、どうやら単なる保守的な道徳教育の充実ではないような気がします。


○マスコミ報道には偏見があったのではないか。
◎道徳、「教科」に格上げ案 教育再生会議分科会が提言へ(朝日新聞03月30日)
◎道徳教科化、「評価」は反対意見大勢 教育再生会議(朝日新聞04月09日)

 上の記事からは、明らかに従来の保守的立場の一部から出されていた道徳教育の充実、その一つとしての道徳の教科化というニュアンスが伝わってきます。

 しかし、引っかかったのは、道徳の教科化について質問を受けた伊吹文科相が、
「報道各社は、言葉を選んできちんと報道してもらいたいと思いますが、教育再生会議は『徳育』と言っているのではないですか。道徳とは言ってないと思います」(閣議後大臣会見
と答えたことです。
 確かに新聞報道でも「徳育(仮称)」という教科名はありますが、いずれも「道徳の教科格上げ」というニュアンスの中での情報でした。


○教科格上げと新教科はニュアンスが異なるのではないか
 で、サイトにアップされた教育再生会議の第一分科会の資料を見ると、次のようなものがあります。
 ◎たたき台(新教科「徳育」の設置)
 ◎学力と徳育関連資料

 この資料は、白石主査と小野副主査の共同提出となっていますが、虚心坦懐にこれを見ると、ここから読み取れるのは既存の道徳の教科格上げではなく、従来の道徳とは全く異なる新しい教科をつくろうということです。おそらく事務局もこれにかんでいるだろうと私は思います。

 実際に、議事概要を見ると、道徳の教科化で一致したと伝えられる会合の中身は、生きる力を身につけるためのスキルを学ぶ新教科を創設したらどうかという議論でした。

 「徳育」という科目名よりも「生き方科」という名称の方がふさわしいという発言もあります。議論の中でも言及されていますが、おそらく、白石主査と小野副主査の念頭には東京都杉並区立和田中学校の「よのなか科」があるのは、ほぼ間違いないだろうと思いました。

 ただ、ほかの委員の発言を見ると、道徳の教科化と提案された新教科の関係が全く理解できていない人、ともかく道徳を増やせと言うだけの人などがいて、議論があまり噛み合っていない印象を受けます。ここだけの話、教育再生会議の議事録は読んでいて、笑いどころ満載です。こんな訳の分かっていない人々が、噛み合わない議論をしていれば、マスコミに審議公開などできるわけがないというのはうなづけるところです。

 話を元に戻すと、一部主要委員は、道徳の教科格上げという形をとって、全く別の「生きる力」のための新教科を構想しているのではないか、というのが私の見方です。


 ○結局は、次の次の学習指導要領の話。
 だとすれば、現実問題としてどうなるか。教育再生会議が「徳育」や「生き方科」などの新教科創設を提案したとしても、その具体化を検討するのは中央教育審議会であり、議論はおそらく1年や2年はかかるでしょう。全くの新教科ですからね。

 となれば、今年度末ごろに予定されている次期学習指導要領の改訂などに間に合うはずもない。ということは、次の次の学習指導要領改訂の課題となるわけです。

 それにしても、道徳の教科化という保守的な人々にアピールするような新教科「徳育」という名称の裏で、実際のところは「生きる力」をより強化するような新教科「生き方科」を構想している一部委員(あるいは事務局も含む)がいるというところに、私としては非常に興味を感じました。世の中、表と裏があり、なかなか一筋縄ではいきませんね。
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私的解説・教育改革3法案

2007/04/07 01:22
 やっと文科省のサイトに教育改革3法案がアップされました。閣議決定と国会提出が3月30日なのに、遅すぎる。というわけで、法案の要点を見てみたいと思います。しかし、こんなマニアックなものを読む人がどれだけいるのか。だんだん、一般向けから離れていますね、このブログは。 (教員免許法改正案で現職教員にかかわる部分を新しく追加しました)

 ◎法案のページはこちらから。
 法案を見るときポイントは、新旧対照表を見ることです。法案の概要、ましては法案本文を読んでも何がんだか分かりません。法律改正の役所の資料には、必ず新旧対照表がついてますので、これを見るということを覚えておくと便利です。


 ○けっこう変わった小・中・高校の教育目標
 まずは学校教育法改正案から。教育基本法の改正を受けて、各学校段階の教育目標が改正されています。構成も幼稚園から大学へという順になり、結構読みやすくなりました。学校教育は教育基本法よりも学校教育法によって規定される部分が多いので、学校教育法の教育目標の変化は影響大ですね。

(小学校・現行)
 一学校内外の社会生活の経験に基き、人間相互の関係について、正しい理解と協同、自主及び自律の精神を養うこと。
 二郷土及び国家の現状と伝統について、正しい理解に導き、進んで国際協調の精神を養うこと。
 三日常生活に必要な衣、食、住、産業等について、基礎的な理解と技能を養うこと。
 四日常生活に必要な国語を、正しく理解し、使用する能力を養うこと。
 五日常生活に必要な数量的な関係を、正しく理解し、処理する能力を養うこと。
 六日常生活における自然現象を科学的に観察し、処理する能力を養うこと。
 七健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養い、心身の調和的発達を図ること。
 八生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸等について、基礎的な理解と技能を養うこと。
(小学校・改正案)
 一学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
 二学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 三我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
 四家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。
 五読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する
基礎的な能力を養うこと六生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
 七生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
 八健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。
 九生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。
 十職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。


 生涯にわたり学習する基盤が培われるよう、基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養うことに、特に意を用いなければならない。



(中学校・現行)
一小学校における教育の目標をなお充分に達成して、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと。
二社会に必要な職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。
三学校内外における社会的活動を促進し、その感情を正しく導き、公正な判断力を養うこと。
(中学校・改正案)
上の小学校・改正案と同じ。


(高校・現行)
一中学校における教育の成果をさらに発展拡充させて、国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと。
二社会において果さなければならない使命の自覚に基き、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な技能に習熟させること。
三社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること。
(高校・改正案)
一義務教育として行われる普通教育の成果を更に発展拡充させて、豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い、国家及び社会の形会の形成者として必要な資質を養うこと。
二社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させること。
三個性の確立に努めるとともに、社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。


 なお、高校教育の目的は、
第五十条高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。
 となっており、進路に応じて教育するという部分が追加されています。



 ○学校評価の規定が新設されています。
第四十二条小学校は、文部科学大臣の定めるところにより当該小学校の教育活動その他の学校運営の状況について評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図るため必要な措置を講ずることにより、その教育水準の向上に努めなければならない。
 これは中学校、高校にも準用されます。


 ○副校長、主幹、指導教諭の新設
 副校長、主幹、指導教諭を置くことができるようになります。

 副校長=校長を助け、命を受けて校務をつかさどる。
 教頭=校長を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる。
 主幹教諭=校長及び副校長、教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の
教育をつかさどる。
 指導教諭=児童の教育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、教育指導の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。



 さて、次は教員免許法改正案です。これは結構読むのが難しい。というのも細かいことは、法案成立後に政令・省令で決まるという部分が多いからです。まあ、いくつかポイントのみを見てみましょう。

 ○教員免許更新制の内容について
 ・10年ごとに教員免許は更新が必要になります。免許取得の翌日から起算して10年です。2つ以上の免許を持っている者は、取得日が遅い方の免許を更新の区切りとするとされているので、更新講習は1回で済むようです。
 ・更新講習は更新日の2年前から受講可能で、法案は「30単位以上」としています。
 ・更新講習の修了資格は、2年間有効です。修了から2年以内に更新手続きをしないと修了資格を失うようです。
 ・講習の実施資格者、内容などは後で政令・省令などで決定されます。 

 ○更新講習は誰でも受けられるとは限らないようだ。
 ペーパー教員まで押し寄せたら、絶対に更新講習はパンクすると指摘されていすが、法案を見ると、更新講習の受講資格を限定するようです。
 ・教育の職にある者。
 ・教員職員に任命され、または雇用されることになっている者及びこれに準ずるものとして省令で定めるもの。

 法案だけではよく分かりませんが、これは実質的にペーパー教員を更新講習から締め出すということではないでしょうか。

 ただ、省令で決めるという部分が分からないので何とも言えませんが、もし、単に教員免許を持っていたいからというだけのペーパー教員を講習から締め出すとなると、大学の教職課程は本当に教員志望者のみになってしまうでしょう。だって、10年で失効し、しかも更新講習を一般人は受けられないとなれば、教員免許を無理に取る必要性がなくなります。

 案外、この更新講習の受講に資格を設けるというのは、大学の教員養成に大きな影響は与えることになるのではないでしょうか。

 ○指導力不足教員の研修は2年まで、それ以降はたぶん免職。
 法案は、指導力不足教員に対する判定、研修などの規定を新設しています(正確には教育公務員特例法の改正部分になりますが、一括提案なので実質同じです)。これは現行地教行法で定められている指導力不足教員の配置転換を教員免許の面からより明確に制度化したものです。これによって、ほぼ全国統一基準と方法による指導力不足教員への対応が行われることになりそうです。

 そして、指導力不足教員に対する研修の名称は、「指導改善研修」と法案には書かれています。

 「指導改善研究」の期間は、原則1年以内、教委の判断で2年まで延ばすことができますが、それ以上は認められません。つまり、2年間、改善研究を受けても指導力不足の判定が覆らない場合は、分限免職です。なお、「指導改善研修」中は、教員免許の更新講習を受けることができません。

 ○現職教員に関する扱い(追加)
 附則の部分を読み落としてました。現職教員については、附則に書いてありましたので追加します。
 ・改正案の更新制部分の施行日(平成21年4月1日)前に取得した教員免許には有効期限を設けない。ただし、更新講習を受けなければ、免許は失効する。(いや、本当にそう書いてあるのです。全く信じられません。どういう理屈づけをしたのか分からない。これは国会の答弁の中で説明されるのでしょうが、こんないいかげんな理屈が免許制度の話としてまかり通るのはおかしいです)
 ・現職教員については、更新制の施行日である平成21年4月1日から11年を経過するまでに更新講習修了の確認を受けなければならない。(細かいことは省令で定めるとなっているので、よく分かりません。たぶん、現職教員については経験年数などに応じて都道府県教委が計画的に講習を進めていくことになるのでしょう)
 ・現職教員は、最初の更新修了確認を受けた日から10年ごとに免許更新講習修了の確認をうけなければならない。
 ・施行日以後に新たに別の普通教員免許を取得した場合は、その新免許取得を更新の基準とする。(つまり、平成21年4月以降に新しく別の免許を取得するば、その免許の取得から10年後が更新期間となるわけです)
 ・更新確認期日までにやむを得ぬ事情で更新講習を受けられなかったと都道府県教委が認めた者は、更新期日を延長できる。

 ついでに言えば、改正案の施行日前に取得されているペーパー教員に免許も有効期間をつけないけとども、やはり更新講習を受けてないと失効するようです。ただ、教員に雇用内定しているなでではない限り、一般人は更新講習を受けられないとも本則で書いてあるように読めるので、平成21年4月から10年たつと、大量の教員免許が自動的に失効することになるわけですね。
 本当に、それでいいのかとも思いますが、このへんのことも国会の答弁で扱いが説明されることになるでしょう。




 あとは、地教行法改正案ですが、これはほぼマスコミ報道どおりです。よって省略。

 文科省のパブリックコメントの際に、地教行法改正案の項目の中に、「市町村教委と教育機関は、都道府県教委と文科省の調査に協力しなければならい」という項目があったので、全国学力テストの不参加を表明した愛知県犬山市にほかの市町村が続くことを防止しようという狙いだと思いましたが、さすがにこれは法案には入らなかったようです。これは絶対にやってはいけません。
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道徳の教科化報道の狙いは

2007/04/03 14:15
 ごぶさたしました。年度末で仕事がかなりハードでした。その間に世の中はいろいろと動いているようです。教科書検定というメジャーな話はほかに任せるとして、ちょっと遅れましたが道徳教育の話を。


◎統一地方選前のアドバールーンではないか?
 ○道徳、「教科」に格上げ案 教育再生会議分科会が提言へ2007年03月30日
 ○道徳の教科化、文科相が慎重姿勢示す2007年03月30日

 教育再生会議の分科会が道徳を教科にすることで一致したというニュースは、各紙で大きく取り上げられました。安倍政権の性格を踏まえれば、やはりと思う人は多い。まあ、賛否は分かれるところですが。

 しかし、伊吹文科相も言っているように、ことはそう簡単ではありません。そもそも「道徳」なるものが、教科として成り立つのかといえば非常に疑問が多いのは教育関係者でなくても分かることです。

 私は、道徳の教科化は難しいことを承知の上でぶち上げたハッタリだと思います。統一地方選も間近ですからね。

 統一地方選前に道徳教育の充実ということで、一番インパクトがある教科化をぶちあげる。

 次に、参院選に向けた5月の教育再生会議第二次報告では、道徳教育の充実をメーンにして、その具体的方法として教科化を「今後の検討課題」として挙げておく。しかし、マスコミは教科化に再び飛び付くので、参院選向けのアピールには十分なる、、、という筋書きです。

 その根拠は、
 ○この件の記者会見をしたのが元文科事務次官の小野氏であること。山谷えり子じゃあるまいし、いくら何でもこの人が道徳の教科化が無理であることを知らないはずがない。それにこの人は、マスコミを利用して身内に揺さぶりをかけるということを時々やる人です。

 ○5月の第二次報告で、道徳を教科にすると明記すはれば、文科省が今年度中に予定してる学習指導要領の改訂は、確実に1年遅れます。いや、中教審での審議がもめることも考慮すると、2年は遅れるかもしれない。
 それでなくても、教育再生会議ができたために大幅に遅れている学習指導要領の改訂をこれ以上遅らすことはいくらなんでも限界でしょう。つまり、教育再生会議の第二次報告では学習指導要領の改訂作業を大幅に見直すことになるような問題は、出てこないというこです。


 ◎ただし、道徳教育の充実は確実に迫られる。
 教科化は別にしても、道徳教育の充実は確実に第二次報告に盛り込まれるでしょう。しかしこの程度は、文科省はとうに織り込み済みのはずです。

 「心のノート」の利用率のアップ、道徳の年間計画の策定と授業時間数の確実な確保などを小・中学校は迫られ、たぶんそのチェックもされることになりますね。

 最大の焦点となるのは高校です。現在、高校には道徳の時間がありません。これを何とかしたい。おそらく、道徳の教科化をぶち上げた本当の狙い、問題の本丸は高校への道徳教育の導入ではないでしょうか。


 既に茨城県では、高校で学校設定教科・科目(学校独自の教科・科目として設けられる時間)や総合的な学習の時間などを使って、道徳を実施することを必修化しています。東京都も同様に「奉仕」の必修化でボランティア体験などを導入しています。これと同様のことが全国の高校で行われることになると思われます。

 問題はその具体化のための方法ですが、学習指導要領に書き込むとやはり面倒ですし、改訂作業が遅れます。また、国が一律に基準を決めるのは何かと問題が起こる可能性が高い。となると、具体的な中身は都道府県教委や各高校に任せる(当然、文科省は参考となるガイドラインをつくる)として、学校教育法施行規則あたりの改正でしょうか。

 この手の問題は、これまでなら学校現場で[実態に応じて」いかよにうも対応できたのでしょうが、いかせん昨年末の「未履修問題」で高校現場は首根っこを押さえられてますから「形だけやっていることにする」のは難しい。

 こう考えると、昨年末の「未履修問題」は、本当にタイミングがよかったというか悪かったというか。

 道徳の教科化の報道は、反対陣営が騒げば安倍政権の姿勢を鮮明にできる、騒ぎが少なければ高校を含めて道徳教育の充実を学校現場に着実におろすこととができる。考えてみれば、なかなかの高等戦術なのかもしれません。



 それにしても、マスコミの報道は小さかったですが、大事なニュースがあります。
 ○教員給与の優遇「維持を」 中教審が答申
○教育関連2法案を閣議決定 今国会で3法の成立目指す

 教員給与の見直しをしていた中教審でいよいよ答申が出た。おおよその中身は分かりますが、やはり答申内容をきちんと読まないとなんても言えない。

 同様に、教育改革3法案が閣議決定され国会に提出されましたが、この中でも学校教育法改正案と地教行法改正案には、見た目では分からない「隠し球」が入っている可能性が高いです。

 でも、いずれもまだサイトにアップされていないのです。この2・3日、このせいでイライラしどおしです。


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教育改革3法案で中教審が答申

2007/03/11 23:19
 さて、教育再生会議の第一次報告具体化のための教育改革3法案を審議していた文科省の中央教育審議会の答申が出ました。

 ○教委への国の関与は両論併記、中教審が答申(朝日新聞03月10日)
 ○中教審答申、緊急時は教委に国が指示…首相、法改正へ(読売新聞)
 ○中教審答申:国の「教委への是正勧告」異例の賛否併記で(毎日新聞)

 まあ、あらかじめ報道されていた通りの内容で、いまさらどういうこともありません。答申がまだ文科省のサイトにアップされていないので、細かいことはそれを見た後にまた書かせてもらいます。

 答申の大筋については以前に書いたので、今回は別の視点で少し。教育再生会議が始まってからずっと感じていたことなのですが、今回の中教審答申の強行スケジュールを見てはっきりと思いました。

 それは「教育改革に必要以上のスピード感はいらない」ということです。

 教育改革については、昔からスピードが遅い、審議から具体化までに何年もかかると批判されていました。まあ、その通りでしょう。

 しかし、最近の教育改革は安倍首相をはじめとして政治家はみんな「スピード感を持って」と言うのが決まり文句になっています。

 ですが、そのスピード感のある改革が、思いつきの井戸端会議の域を出ない教育再生会議であったり、選挙向けの人気取りに法案提出ありきで強行審議した中教審答申です。

 
 教育は誰でも関心があり、意見が言える分野です。そして、ゆとり教育批判、学力低下批判、最近では昨年末のいじめ自殺、未履修問題とそのときのムードによって世論が大きく振れます。しかし、経済や外交と違い今日、明日に対応しなければならないという問題は教育改革の面から見ればほとんどありません。その一方で、いったん変えてしまえば簡単に変更がきかないのが教育です。

 例えば、学力低下批判のときには「詰め込み教育論」も結構はぶりをきかせましたが現在、それに賛成する意見はどれほどあるでしょうか。また、小学校の英語教育もひところは社会全体が賛成ともいえるムードでしたが、現在は慎重論が増えつつあります。

 新聞報道をみると、教育再生会議を批判し、その具体化スケジュールを押し付けられた中教審に同情的なニュアンスがみられますが、中教審はこれまでも政治日程に合わせて審議し、しかも文科省の要望どおり答申を出してきました。何も今回に限ったことではありません。

 しかし、唯一中教審の長所として挙げられるのは、審議に時間をかけるということです。そして、その間にヒートアップした極論は冷却され、結論もだいたい落ち着くところに落ち着くという展開をとっていました。おそらく今回の教委制度改革も審議に1年かけていれば、政治や社会の雰囲気も大きく変わり、違う結論が出ていたかもしれません。

 学校現場の対応は、そのとき勝負です。しかし、国による教育行政の改革は、慎重に時間をかけて検討していくべきです。それが、安倍政権による「スピード感ある教育改革」から得た私の意見です。まあ、私も歳をとったということなのかもしれまれんが。

 その意味で、教育改革3法案は今の通常国会で無理に成立させず、参院選後の臨時国会へと継続審議にすべきだと思います。
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タイトル 日 時
これは全国学力テストの強制が狙い?
 教委制度改革のための地方教育行政法改正について、資料を調べていたらちょっと気になるものを見つけました。以前に眼を通していた資料なのですが、見落としていたようです。 ...続きを見る

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2007/03/05 17:19
教育改革、当面はこうなる
 教育再生会議の第一次報告を受けた教育改革3法案の中身がだいたい固まってきたようです。では、これで当面どう変わるのか。 ...続きを見る

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2007/03/04 16:01
ちょっと気になるニュース
 今回は、ちょっと気になるニュースをいくつか。 ...続きを見る

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2007/02/17 15:48
教委制度改革の論点
 前のエントリーで内閣府の規制改革会議がいじめによる就学指定校の変更を認めない教委の実名を公開する方針というニュースについて、これは教育再生会議の教委改革を後押しする狙いがあるのではないかと書きました。ところが、今日は朝日新聞に内閣府の規制改革会議と教育再生会議が対立しているというニュースが載っています。いやはや、、、 ...続きを見る

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2007/02/15 17:30
悪質教委実名公開の裏の意図
 教委制度見直しの掛け声で、教育委員会に対する風当たりも強くなっています。これもその一つのようです。 ○いじめでの転校認める「学校選択制」、従わぬ教委公表へ(朝日新聞02月11日) ○市区教委、いじめで転校「拒否も」半数(読売新聞2月11日) ...続きを見る

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2007/02/12 23:42
スピードある教育改革と選挙対策は別ものだ
 最近、教育改革をめぐる話では、「スピード感を持って」という言葉がよく使われるようです。確かに、教育に関する政策は経済政策などと比べて格段にスピードが遅い。変えようといってから実際に変わるのに数年かかることも珍しくないです。しかし、早ければよいというものではないのが教育というテーマの難しいところです。 ...続きを見る

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2007/02/11 01:56
これは教育行政の後退だ
 安倍首相は、教員免許法、学校教育法、地教行法の3改正案を今の通常国会に提出すると言ってますが、どうみても教員免許法、そして学校教育法の教育基本法関係部分以外の改正は時間的に無理です。無理を承知でやる、しかもほとんど具体的議論なしで。これを無茶苦茶といわずになんというのでしょうか。 ...続きを見る

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2007/02/06 21:25
教育再生会議第一次報告の雑感
 ただいま、締め切りに追われています。正直、ブログ更新しているなど担当に知られたら、怒られるでしょう。ということで、取り急ぎ、教育再生会議第一次報告の感想を。 ...続きを見る

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2007/01/24 21:29
いずれ問題になりそうなニュース
 甥っ子がフリーター宣言をしてしまいました。もの書きを目指すのだということで、親戚中では、内心、私に対する風当たりが強いようで。いや、私は一応、卒業も就職もしました。それにしても、もの書きとは「書きたいものがある」からなるもので、「もの書きになりたい」からなるものではありません。と説教しても聞くはずもなく、、、、私の甥ですからね、、、、、  で、今回は気になるニュースをいくつか。いずれもそう大きなニュースではありませんが、これは将来に禍根を残すのではないか、、、という懸念があります。 ...続きを見る

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2007/01/24 00:48
全国学力テストの予備調査
 今年4月から小学校6年生、中学校3年生を対象にした全国学力テストが文部科学省によって実施されます。これに対する社会の反応を見ると、過去の学テ騒動が全く嘘のようです。社会では学力テストの実施を肯定的に受け止める声が多いようですね。 ...続きを見る

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2007/01/15 03:08
密室で迷走する教育再生会議報道
 ごぶさたしています。年末のため多忙、、、というわけでもないのですが、昨今の教育に関する話題について、何か言いたいという気力がわかないのです。もう、どうぞご自由にという気分になりかかっています。まあ、これではいけないと気を取り直してニュースを見ていると、教育再生会議の報道が迷走気味ですね。おそらく、この原因は密室審議によるものです。 ...続きを見る

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2006/12/10 13:31
日々雑感・安倍教育改革は成功する
 ただいま年末進行という出版界恒例の行事の中で、忙殺されています。教育基本法、教員給与の見直し、学校評価など書きたいことはあるのですが、時間がとれません。で、今回も雑談です。テーマは、安倍首相による教育改革は成功する、、、、です。 ...続きを見る

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2006/11/30 22:01
履修不足・必修逃れが招く危ない将来
教育基本法改正の話をしようと思ったのですが、気力がわかないのでまたいずれ。で、高校の履修不足・必修逃れ・未履修の一連の問題について、まとめというか総括をしようと思います。というのも、、、、、この問題を契機に教育基本法改正とも関連して、なんだか世の中が危ない方向にいきそうなのが気になるからです。 ...続きを見る

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2006/11/25 11:04
安倍教育改革の着地点
 締め切り間際で忙しいのにブログを書いている。こういうのを心理学的には逃避行動というのでしょう。ところで、相次ぐいじめ自殺、泥沼化しつつある高校の履修不足・必修逃れで、教育委員会の改革が課題になってきました。なんだか、安倍首相の教育改革の着地点の一つが見えてきたような気がします。それは、市町村教委の強化と、国による市町村教委と小・中学校の直接監督ではないでしょうか。 ...続きを見る

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2006/11/08 14:21
学力テストの結果で予算配分?
最近の教育改革の流れの一つに学校間への競争原理、市場主義の導入があります。安倍首相が掲げている教育バウチャー制などは、その最もたするものです。で、今回は次のニュースを取り上げます。 ...続きを見る

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2006/11/06 01:34
私立中高一貫と履修問題
高校の履修不足・必修逃れの問題は、前のエントリーで区切りをつけました。ただ、前のエントリーに書いて、修正後に削除したものがあり、もう一回それに触れておこうかと。書く気になったのは、このようなニュースをみつけたからです。 ...続きを見る

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2006/11/05 01:00
履修不足・必修逃れの結末と今後
 もういいやと思いながらも、一応この問題に区切りをつけておきたいと思います。 ...続きを見る

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2006/11/03 16:16
履修不足、必修逃れと騒ぐ前に考えよう
なんか、必修逃れ、履修不足に対する騒ぎを見ていたら、もうどうでもいいやという気分になってきた。いや、どうでもよくないのですけどね。 ...続きを見る

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2006/10/30 13:47
履修不足・必修逃れQ&A
 今日も起きて新聞をみたら、また高校の履修不足・必修逃れはさらに大きな扱いに。あるブログでは耐震偽装になぞらえて、『教育偽装問題』と名付けていました。うまい、、、いや、感心している場合ではない。 ...続きを見る

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2006/10/29 14:32
教育再生会議の狙い
 寒くなりましたね、大慌てで冬物を出しました。今回は、教育再生会議、というか安倍政権の教育改革の狙いは何かというお話。現在の教育改革のキーパーソンの一人は、下村博文官房副長官ではないかということは、組閣人事の際にも指摘しました。 ...続きを見る

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2006/10/24 21:43
日々雑感・安倍首相と教育改革
 夕飯を食べながらテレビを見ていたら、コメンテーターみたいな人物が教育再生会議の話題で、「再生というのは、前提として死んでいるということ。戦後教育は死んでいるんですよ」みたいなことを言ってました。 ...続きを見る

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2006/10/16 01:14
教育再生会議の成り行き
前回に続いて教育再生会議について。さて、教育再生会議、、、これからどうなるのでしょうか。 ...続きを見る

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2006/10/14 16:29
どうなる教育再生会議
 さて、雑談のエントリーのあとは、本論。教育再生会議ですね。ふうむ、、、、どうなんでしょうか。正直、国民をなめているとしか私には思えません。 ...続きを見る

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2006/10/11 15:15
安倍新政権の教育関係閣僚人事
いよいよ安倍新政権のスタートです。新政権で、教育改革はどうなるのか。組閣を見ていると、やはり官邸主導型でいくのだろうという感じがしました。 ...続きを見る

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2006/09/26 23:15
安倍新政権と教育
 おひさしぶりです。週二回更新すると言っておきながら、、、、すみません。教員給与の話も続きを書かねばと思っているのですが。まあ、安倍新総裁誕生ということで、教育はどうなるのかというお話を。 ...続きを見る

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2006/09/22 02:05
文科省が学校を5段階評価?
 教員給与について続きをと思っていたのですが、読売新聞で気になるニュースがありましたので、それを。内容は学校評価ですが、記事を読むといかにも文科省が学校に通信簿をつけて評価するようになるというように受け止められるところがミソですね。 ...続きを見る

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2006/08/29 02:46
骨太の方針2006と教員問題
 さて、政府の骨太の方針2006がサイトで見られるようになったので、教育、特に教員の問題についてどう書いてあるのかみました。 ...続きを見る

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2006/07/12 03:16
全国学力テストの委託先決まる
なんか暑いような肌寒いような。うちのかみさんは、まだこたつを使ってます。見ているだけで、本当にうっとおしい。ところで、文部科学省の全国学力テストの民間委託先が決定しました。なんかなぁ、、、、、、あまりに予想通りで面白みがない。いや、面白ければよいというものではないですが。 ...続きを見る

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2006/07/06 03:10
学校と社会の対立
 今回は学校と保護者・地域社会の関係についてのお話です。 ...続きを見る

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2006/06/17 04:35
民間委託される全国学力テスト
今回は、文部科学省が予定している全国学力テストのお話。といっても、実際の中身はいろいろな人がコメントしているし、大上段に振りかぶるのも私の役目ではないので、テーマは「風が吹けば桶屋が儲かる」です。 ...続きを見る

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2006/06/02 02:42
小学校英語は31日に結論
さて今回は小学校の英語教育の問題です。ちなみに私は英語が苦手です。大学入試のために一応は勉強しましたが、大学の教養科目での英語に苦しみました。卒業してからもしばらくの間は、英語の試験で白紙のままの答案用紙を前に呆然としている夢を見てました。 ...続きを見る

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2006/03/19 13:18
学力低下批判は再び起きるか
 もうすぐ国税還付金がくる季節になります。フリーライターにとってこれは年に1回のボーナスのようなもの。でも、ほとんどが借金返済に飛んでいく、、、、 ...続きを見る

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2006/03/10 13:24
新学習指導要領はこうなる
だんだん暖かくなってきました。春眠なんとか。先日、文科省主催のシンポジウムでいびきをかきながら居眠りしてしまい、たいそうなひんしゅくをかってしまいました。教育雑誌の編集者も多数いたのにこの失敗、、、、、ライター生命の危機を感じている今日です。 ...続きを見る

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2006/03/06 16:39
更新制で文科省がコメント募集
 新聞を問わずマスコミは、どんなことでも報道するとは限りません。紙面やニュース時間帯には限りがありますし、過去にそれならに報道したネタならばネグることもあります。そのよい例が中教審の教員養成に関する中間報告と特別支援教育の答申です。どちらも8日に正式に発表されていますが、従来の報道と特に変化がないようなのでニュースとしては流れていないようです。 ...続きを見る

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2005/12/11 21:14
教員免許更新制の影響
 教員免許の更新制についていろいろとコメントいただきありがとうございます。その中でいくつか疑問点が指摘されていましたので、それに答える形で新たなエントリーとします。  コメントの中には、現職教員にとって更新制は実質的に意味がないのではないかという疑問がありました。 ...続きを見る

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2005/11/21 03:28
現在の教員にも免許更新制?
 教員免許の更新制で、現在教員になっているものにも更新制を適用すべきだという意見が根強いようです。中教審でも現実問題として難しいという声が多いようですが、まだまだ曲折がありそうですね。ということで、今回取り上げるニュースはこれです。 ○教員免許更新制 現職に「検討必要」  「文部科学相の諮問機関・中央教育審議会の部会は16日、今後の教員養成や免許制度に関する中間報告をまとめた。 教員免許更新制を現職教員に適用するかどうかについて、「さらに検討が必要」と含みを持たせた点が特徴で、大学の教職課程... ...続きを見る

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2005/11/18 22:41
優秀な教員の優遇は正しいか
 少し前に主幹や首席、総括教員などの中間管理職ポストが教員に導入されつつあるという動きを紹介しましたが、それとは別に授業力のある教員の給与、ポストの優遇措置も教育行政の中で広がる気配を見せています。 ○若手育成にベテラン活用、都教委が教師道場開設へ 「若手教員の指導力向上をめざし、東京都教育委員会は来年4月から、「東京教師道場」をスタートさせる。入門者は採用5〜10年の教員で、8人で計50班を編成、“師範”は教え方に定評のあるベテラン教員らが務める。この種の道場を実施している教委もあるが、こ... ...続きを見る

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2005/11/11 23:41
学力の高い公立学校の条件
 学力向上についてはさまざまな議論があります。しかし、公立小・中学校についてどうあるべきかは、ある程度共通するものがあり得るのではないかと思っていますが、ちょうどこんな記事がありました。 ○学力向上七つのカギ 公立小中の底上げ策、研究者調査 「一人ひとり異なる環境にいる子どもたちの学力格差をどう乗り越えるか。公立学校が抱える根本的な課題に取り組むため、8人の研究者が11の公立小中学校に1年近く通った。そこで見えた学力向上策のカギは七つ。「子どもを荒れさせない」「チーム力を大切にする学校運営」... ...続きを見る

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2005/11/07 23:11
教員給与と義務教国庫負担の行方
 今回はニュース観察はお休みして、教員給与と義務教育費国庫負担金の廃止問題について取り上げます。年末予算編成のスケジュールから逆算すると11月末には結論を出さなければなりませんが、教育関係のブログでも給与に比べると国庫負担金の話はあまり盛り上がりません。やはり、生活と直接結びつけて考えづらいからでしょうか。そこで、一つシミュレーションをしてみます。  想定は、国庫負担金が廃止され、教員給与関係はまだ結論が出ていないという状況です。 ...続きを見る

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2005/11/05 03:13
義務教育費国庫負担と中教審
 義務教育費国庫負担制度について中央教育審議会は、存続を求める答申を出すことを決めました。マスコミでは、地方団体代表の意見を押し切って、採決で決めるという異例の措置をとったと報じています。なぜ、中教審は強行採決に踏み切ったのでしょうか。 ○義務教育国庫負担5割、答申案 採決で決定…中教審  「中央教育審議会の義務教育特別部会(鳥居泰彦部会長)は18日、国と地方の税財政を見直す三位一体改革の焦点の義務教育費国庫負担金について、「現行の負担率2分の1の国庫負担制度は優れた保障方法であり、今後も維... ...続きを見る

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2005/10/21 03:21
教員免許更新制の狙い
 忙しくてなかなか更新できませんでした。どうもすみません。ということで、今回取り上げるニュースは、教員免許の更新制です。問題教員、指導力不足教員への対策として社会的に大きな関心を集めている話題ですが、議論をみているとどうやら論点がずれはじめているようです。文科省には意外な狙いがあるのではないでしょうか。 ○教員免許:更新前に講習義務付け 中教審WG   「教員の資質向上のため、教員免許更新制などの仕組みを議論してきた中央教育審議会教員養成部会のワーキンググループは14日、更新時期の1〜2年前... ...続きを見る

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2005/10/17 00:06
義務教育の地域格差
昨日の市町村独自の少人数学級の話で誤りがありました。お詫びしてて訂正します。まあ、こんな細かいことを気にする人も少ないでしょうが、やはり間違いは間違いですから。そこで問題提起を含めて、新たなエントリーとします。 ...続きを見る

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2005/10/05 14:42
市町村独自の少人数学級
 少人数学級編制に対する要望は非常に強いですね。ということで、ほとんどの方が賛成するようなニュースを今回取り上げます。ただし、私が取り上げるのですから、やはりこれには別な見方ができますよという話になります。ええ、私はひねくれ者です。 ○学級編成:市町村教委への権限委譲 文部科学省が決定  「文部科学省は、公立小中学校の学級編成の権限を都道府県教委から市町村教委へ移し、市町村教委が少人数学級を自由に編成できるようにすることを決めた。標準の学級人数を40人と定める現行法を06年度に改正し、07年... ...続きを見る

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2005/10/04 00:42
顧客ニーズに応える学校2
 前回のエントリー「顧客ニーズに応える学校とは」では、多くのアクセスをいただきました。賛否いろいろな意見があるでしょうが、やはり気になるという方が多いのではと思います。そこで、五反野小学校の具体的な取り組みのポイントをいくつか私の視点でまとめてみました。ただ、私は五反野小学校の取り組みを全面的に肯定するつもりはありませんし、一般の学校で同じようなことをすべきだと言うつもりもありません。また、学校を取材してから時間が経っていること、三原校長の話を中心に聞いたので、事実の誤認や解釈の誤りがあるかもし... ...続きを見る

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2005/09/21 01:18
顧客ニーズに応える学校とは
 地域住民などによる学校運営協議会が、学校の予算やカリキュラム編制の承認権を持ち、教員の人事にも関与できるコミュニティ・スクール(地域運営学校)という新しい形の公立学校制度が今年度から始まっています。そのうちの一つである東京・足立区立五反野小学校の三原校長に話を聞く機会がありました。三原氏は、ベネッセ出身の民間人校長です。足立区は区立小・中学校とも学校選択制を導入しており、保護者と子どもは入学する学校を選ぶことができます。さらに、地域住民が学校運営にかかわる権限まで持つ学校、ある意味で日本の公立... ...続きを見る

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2005/09/19 01:18
選挙結果と教育行政の行方
テレビの選挙速報番組を見ていても、いまひとつ力が入らない。自民勝利とは予想していましたが、ここまで勝つか、、、、、という感じ。さて、この選挙結果は今後の教育行政にどんな影響をもたらすのでしょうか。 ...続きを見る

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2005/09/12 03:55
文科省の狙いは英国型教育改革
こんにちは。カラと申します。自己紹介の通り、「だからどうなんだ」「私には関係ないよ」と思われるような教育関係のニュースを取り上げて、別の視点から「こうなるかもしれない」という解説めいたものを書き込んでいこうと思います。よろしければごひいきに。 ...続きを見る

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2005/09/10 13:01

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