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みんなの「教員給与」ブログ


教員給与と残業手当(時間外手当)

2008/11/26 13:20
 ここに来ていただいた方を見ると、「残業手当」というキーワードで検索されている方が目立ちます。
 教員給与に残業手当を導入する、という報道が過去にちらちら流れているためでしょう。やはり、なんだかんだ言っても給与は、大事な問題です。

 で、本来ならここに書かなければならないのですが、いかんせん時間がありません。よって仕事で書いた残業手当(時間外勤務手当)の検討状況に関する記事をリンクさせておきます。

 「続・教員給与制度の見直し〜中教審で残業手当導入を審議」

 要点を言えば、

○文部科学省は、中央教育審議会で教員給与に残業手当(時間外勤務手当)を導入する方向で検討している。

○できれば2009年夏までに結論を出し、2010年度概算要求に反映させたいと考えている。

○ただし、もともとが人件費削減から出た話なので、残業全部に手当がつくことはない。

○残業手当の対象となる勤務は、管理職の職務命令によるものでなければならない。よって、教員勤務に関する管理職の管理が強化されることになる。

○しかし、それは自律性・自主性という教員の仕事とは何かという問題にもかかわるので、難しい議論になっている。


 というところでしょう。

 今はなかなか時間が取れないので、来月になりましたら、本格的にニュース観察を再開していきたいと思います。
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教員の残業手当報道はたぶんはったり

2008/02/12 03:30
 今回は教員給与のお話です。ただ、今回は関係者向けです。一般の人が読んでもたぶん分かりません。いつか、一般向けに分かりやすく解説したいと思います。

 で、今日のニュースはこれです。
○教員給与に残業手当=教職調整額見直しの方向−勤務時間管理など課題も・文科省
 「文部科学省は9日、公立小中学校の教員給与に、時間外勤務手当を導入する方向で検討に入った。仕事のどこからが残業かを明確に区分することが難しい教員については現行、給与月額の4%を残業分とみなした「教職調整額」が一律支給されているが、同省は勤務実態に応じた公平な配分に改める方針だ。
手当支給により教員の勤務意識に大きな変化が生じることが予想されるほか、学校側が残業時間を厳密に管理できるかといった課題もあり、議論を呼ぶのは必至。同省は、今夏の2009年度予算概算要求までに結論をまとめる。
教職現場では「教員の勤務は自発的なもの」との理念の下、「残業」という概念がない。調整額は、繁忙時でも休職中でも一律支給になっている。同省は昨年、勤務の負担に応じて調整額を増減させる改革案を検討したが、法的な問題から断念。時間外勤務手当に転換する案を軸に、再検討することにした」

○まず教員特別手当の削減を開始
 現行の教員給与制度については文科省のこの資料が詳しい。

 で、現在のところ教員給与は、一般行政職に比べて2・76%と高いと言われており、政府方針ではまずこの分を削減することになっています。

 2008年度の文科省予算案を見ると、とりあえず教員特別手当を2009年1月から「0・8%削減」することが決まっている。ただし、これだけでは削減分を履行できないのですが、教職調整額の見直しは今後どうするかまだ未定というのが現在の状況です。


○教職調整額は一律支給しかできないことが確認された
 教員給与の最大の課題は、本給の4%とされる「教職調整額」をどうするかです。選択肢は二つあります。一つは、廃止。もう一つは、一律支給をやめて職務内容に応じて支給すること。

 ところで、上の記事にあるように中央省庁が「法的に検討した」という場合、多くは「内閣法制局にお伺いを立てた」ということを意味します。

 つまり、内閣法制局が、教員の職務全体に対して残業代の代わりに一律支給されている教職調整額を、個々の教員の仕事量に応じて払うことは法的にできないと回答したと考えて、ほぼ間違いないでしょう。これは非常に大きい。

 要するに、教職調整額を一律支給から個々に応じた支給に変更するという選択肢は消えたということを意味します。

○教職調整額は廃止される?
 となれぱ、教職調整額の廃止しかない。だが、残業代の代わりにの教職調整を廃止すると、当然、残業手当を支給しなければならなくなる。では、そうしましょうというのが上の記事ですね。


○でも残業手当は本当に出せないというのが文科省の本音
 ここで残業手当がつくのかと喜ぶ人もいるでしょうが、おそらくそうはならないでしょう。公立学校教員の時間外勤務は、平均月34時間といわれています。あくまで平均ですが、これに残業手当をつけるとれぐらいの財源が必要になるでしょう。たぶん、教職調整額を一律支給するよりもはるかに多くの予算が必要になるのは確実です。

 教員の給与削減は財政再建の一環として提案されたものですから、残業手当を出すということは、明らかに財政再建に反する。

 ということで、教員給与の優遇分を廃止しろという財務省などに対して、「教職調整を個々に支給率を変えることは内閣法制局ができないといっている。なら廃止するしかないが、残業手当をつけると今より予算が増えるけど本当によいのか」と文科省がおどしをかけているというのが、上の記事のマスコミ的に解釈になります。

 基本的には教職調整額の廃止を回避しながら、教員特別手当と教職調整額をすこしずつ縮減して、できるだけ傷の少ない範囲でこの問題の決着をつけたいというのが文科省の狙いだろうと思います。


(付録)
○2008年度文科省予算案に見る各種手当・給与
 ・新たに導入される副校長の管理職手当は15%(教頭は10または12%)
 ・主幹と指導教諭の本給は、教頭と教諭の間に新しい「級」を設ける
 ・部活動手当(土日4時間以上)は1200円から2400円にアップ
 ・修学旅行引率業務手当は1700円から3400円にアップ
 ・対外試合等引率業務手当(8時間以上)は、1700円から3400円にアップ
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教員給与見直しで中教審答申

2007/04/05 02:00
 さて、今回は教員給与のお話です。といっても、細かい制度的な話が中心ですし、私は教員給与が高いのはけしからんという世間受けすることを言うつもりもないので、一般の人はつまらない内容かと。いずれ、時間をかけてもっと分かりやすく書くつもりですが、今回は時間がないので許してください。


○教員給与の優遇「維持を」 中教審が答申(朝日新聞03月29日)

 「教員給与のあり方を論議してきた中央教育審議会は29日、一般公務員より優遇する根拠となっている「人材確保法」を堅持すべきだと、伊吹文部科学相に答申した。伊吹氏は「答申の線に沿って、財務当局と合意を作りたい」と述べた。
 教員給与をめぐっては、昨年成立した行政改革推進法で「人材確保法の廃止を含めた見直し」が盛り込まれ、優遇分に相当する給与の2.76%の削減で政府・与党が合意している。しかし、伊吹氏は「2.76のカットはやらなければならないが、別途2.76を要求することや、2.76を上回る予算要求をすることも可能」と述べ、08年度予算の概算要求では実質的に現状維持以上を求める考えを示した。
 人材確保法の優遇部分の削除は、財務省が07年度からの実施を主張していたが、伊吹氏と尾身財務相が昨年末、1年先送りすることで合意。文科省が優遇の実質維持を主張すれば、財務省が反発する可能性は高い。
 中教審は答申で「教員の職務の重要性を考え、安定的に優秀な人材を確保していくためにも、人材確保法を堅持することが必要」と指摘。政府が「真摯(しんし)に対応」することを求めた。さらに、副校長や主幹、指導教諭などの職や勤務実態に応じた処遇とし、給与にメリハリをつけることも求めている」


 という記事なのですが、待てど暮らせど文科省のサイトに答申がアップされない。わざわざ答申をもらいに文科省まで行く気にもなれないので、知り合いに頼んで手に入れました。

◎人材確保法の維持が最大のポイント
 結論から言えば、人材確保法の存続を提言しただけで、あとはこれまで中教審答申や報告などで出されていたものと比べてもほとんど議論の進展がみられません。「骨太の方針2006」で、平成18年度中に結論を出すことになっていたので、無理無理に3月末に答申を間に合わせたという感じがします。

 とはいえ、「廃止を含めて検討」となっていた人材確保法の存続を打ち出しただけでも、答申としての値打ちはあるでしょう。


◎教職調整額は結論見送り、ただし方向はわかる
 まず、答申で決定事項を整理すると次のようなものです。
 ●教員の事務負担を大規模校に事務長を置くことができるようにする。
 
 ●校長を補佐する副校長を教頭とは別に置けるようにする。

 ●準管理職の主幹、教員を指導する指導教諭を置けるにようにする。

 ●副校長、主幹、指導教諭には独自の給与表を設ける。

 ●一般行政職に比べて2・7%高いとされている部分を縮減しつつ、人材確保法の精神を踏まえて、教員給与にメリハリをつけるための経費の確保を平成20年度予算で図る。

 ●一律4%の教職調整額は見直すが、具体的にどうするかは今後さらに検討する。

 教職調整額については、時間外手当にすべきだとか、休職中は支給対象外にすべきだとか、支給率を勤務実態にあったものにすべきだとかいろいろ意見が出され、まとまらなかったようです。ただ、結局のところは財務省との交渉においてフリーハンドの部分を残しておきたかったというのが本音ではないでしょうか。

 教職調整額がどうなるかは、理屈や現場の実態とは関係なく「政治」で決まりそうです。

 いずれにしろ、給与扱いが外れてボーナスと退職金から切り離されることだけは、まず確実でしょう。


 ◎教員特別手当や特殊教育調整額は廃止・縮減
 次に諸手当ですが、だいたい次のようになっています。
 ●教員特別手当はメリハリのある給与実現の財源とするため廃止または縮減。

 ●特殊教育の調整額は、特別支援教育への移行に伴い廃止を含めて検討。廃止しない場合も給与扱いから外し、ボーナスや退職金の算定基礎から除外する。

 ●部活指導手当の充実を図る。

 ●多学年手当は、必要性があるかどうか見直す。

 ●都市部からへき地校に自家用車で通勤している教員に通勤手当とへき地手当の両方が出されていることが適正かどうか見直す。

 ●管理職手当の拡充を図る。

 どうやら義務教育等教員特別手当は、財源に充てるため廃止方向で検討されるのではないかと思います。

 問題が多いと思うのは、特殊教育の調整額廃止ですね。全教員が特別支援教育に当たるから必要ないという理屈ですが、そんな学校はほとんどないでしょう。調整額なしで特別支援学級担任や特別支援教育コーディネーターをやれというのは、現実的に言って大変厳しいのではないかと。

 部活指導手当の関係では、学習指導要領の改訂に伴い、その位置付けを明確にしていくとして、「正規勤務内で実施しすべきもの」という考え方が示されています。これは部活を教育課程の中に取り込むということでしょう。


 ○人事考課の給与への反映で評価基準づくり
 このほか答申は、次のように述べています。
 「教員の指導力や勤務実績が処遇上も報われるよにうしていくことが必要である。その場合においては、教員の評価は、民間企業で行われているような成果主義的な評価はなじみにくいという教員の特殊性にも留意しつつ、客観性のある評価基準を検討していくことが重要である」

 また、指導力不足教員の認定基準づくりも提言しています。


 いずれにしろ、教員特別手当は廃止・縮減で財源をつくる一方、主幹や指導教諭などの新しい給与表をつくるほか、人事考課で一般教員の給与にもメリハリをつける。その際、教員評価の基準は文科省がガイドラインを作成する。

 人材確保法は存続で押し通し、教職調整額の扱いは財務省や与党との折衝の中で決めていくということになるのでしょうね。
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教員給与はこう変わる

2007/03/01 00:38
 しばらく更新できませんでした。現在もちょっと仕事に追われています。ということで、今回は簡単に、教員給与のお話。あまり、一般には関心がないかもしれませんが、結局、こんなことが一番大事だったりするのが人の世の常でして。

 ○中教審答申案 今後の教員給与の在り方について

 新聞などでも少し報道されてますが、中教審の審議経過を基に主なポイントを説明してみます。

 ○文科省自身は人材確保法の廃止意図はない。
 まあ、当然といえば当然。教員給与の生命線ですからね。


 ○準管理職などの導入による教諭給与表の複線化は確実。
 準管理職の「主幹」、高い指導力を持つ「指導教諭」の二つの職を新たに法制化して、現在の実質的に「教諭」一本しかない給与表の複数化を図ることは、もう確実ですね。今の通常国会に法案提出となれば、早ければ2008年度には具体化されます。

 中教審の審議経過報告では、副校長の創設も入ってますが、現在の教頭職を副校長にするのか、それとも教頭の上に副校長をつくるのか、まだ整理されていないみたいです。

 いずれにしろ、主幹と指導教諭の法制化で、教員組織は根本的に変わるでしょう。それが吉と出るか凶と出るかは、別問題として。


 ○4%の教職調整額は残るが、一律支給ではなくなる。
 教員バッシングの的だった教職調整額は、残ります。文科省もはっきりと残業代の代わりだと認めてますから。

 ただ、これまでの一律4%支給はなくなることは間違いないです。それがいわゆる「メリハリのある給与」ということになりそうです。


 ○教職調整額は、給料扱いから外れる。
 実は、これが一番影響が大きいのではなでしょうか。本給からはずれて手当並みの扱いにされると、年金と退職金に反映されなくなります。専門家ではないので分かりませんが、これによる損失はすごい金額になるのでは。


 ○義務教育等特別手当は廃止または縮減される。
 この廃止または縮減分が給与にメリハリをつける財源になるようです。


 さて、このように教員給与が変わると学校はどうなるのか。そこまで触れないと意味がないのですが、時間がないので今日はここまでにします。


 それにしても文科省が実施中の教員勤務実態調査の10月期の暫定集計をみると、
 公立学校教員の平日の残業時間(持ち帰り残業は含まず)は、小学校が平均1時間43分、中学校が2時間6分となっています。

 単純計算すると、平日の残業時間は週平均で小学校が8時間35分、中学校が10時間30分ということになります。月平均に直すと、、、、、。さらに土・日もいわゆるサービス出勤している時間もあります。これらをすべて残業代なしでやっているわけですね、教員は。

 そして、平日の休憩・休息時間の平均は、小学校が6分、中学校が7分でした。簡単に言えば、民間企業の昼休みが6〜7分しかないということです。
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教育再生会議が報告案

2007/01/20 17:40
 さて、教育再生会議の報告案がまとまったようです。正式には24日の総会で第一次報告となるようです。まだ報告内容も見てないので、教育再生会議は報告が出てからきちんと解説するということで、今回は、報告案の記事のほかにいくつかに気なったニュースを取り上げます。

◎教育再生会議関係
○教育再生会議 授業時間10%増を一次報告に盛り込み(産経新聞1月20日)
 各紙報道してますが、案外、産経の記事が一番内容のポイントが分かりやすい。まあ、各紙似たようなものですが。

 で、はっきり言って今日の報道ではまだ分からないことだらけです。例えば、問題教員排除のために教員免許の更新制を導入し、今度の通常国会に提出するということですが、具体的な制度設計が報道では分からない。もちろん、文科省は法案作成準備を進めていますが、内容は去年の中教審答申を受けた「資質能力のリニューアル」というものです。

 教員免許の更新制を導入するにしても、それを問題教員の排除として機能させるためには、免許更新講習の内容、受講修了認定などどうするのかが一番の問題なのです。これについて報告はどこまで触れているのか。そこを見ないとなんとも言えないですね。

 また、「ゆとり教育の見直し」を明言したからといって、ではどうするの、、、、というもの問題です。見直して、ではどうするまで言わないといけないが報道ではまだ分かりません。そもそも「ゆとり教育」という言葉自体、文科省は正式には使ったことがないわけで、いまさらこなことを議論していてどうするのか、、、というのが正直な感想なのですが。

 例えば、「授業時間の10%増」ということを提言しても、ではどうしてそれを確保するのか。これがないと、学校現場はよけい混乱するだけです。「1日7時間授業」ということを書いていた新聞もありますが、1日7時間なんて一部の高校を除いてできるはずがない。小・中学校の子どもを相手に7時間授業なんて成り立つのかどうか、考えれば分かることです。

 で、気になるのが最近、学校五日制見直しの記事がちらほら出始めていること。
○学校週5日見直し、再生会議報告案(読売新聞1月19日)

 ただ、今日の朝刊ではまったく学校五日制に触れた記事がなかったのが気にかかる。報告では、どうなるのでしょうか。

 総合的な学習の時間を削ったとしても、主要教科の授業時間数を増やすには限界があります。他の教科を減らせば良いのですが、では音楽、体育、美術・図工などはどんどん削れという意見が出たら、とたんに世論は反対するでしょう。

 夏休みなど長期休業期間を短くするという方法もありますが、これもどうか。逆に年間授業時間数の地域格差を招きかねない。

 結局のところ、学校五日制の見直ししかない。

 私自身は五日制見直しには反対ですが、見直しを提言すればある意味、教育再生会議の役割は一応あったという評価をすることもできるのではないでしょうか。

 それにしても教育再生会議の議論はずさんすぎる。これではどうしょうもないとも思うのですが、そんな雰囲気を閣議決定という制度面からついた記事が下の毎日のもの。制度オタクである私は、こういうものの見方が好きです。
○教育再生会議:1次中間報告、閣議決定行わず(毎日新聞1月18日)

 ちなみに教育再生会議は、安倍首相の私的諮問機関ですが、その設置は閣議決定で行なわれるという異例のスタイルをとっています。
 




 ほかに気なるニュースとしては、教員給与関係の記事がありました。
○「主幹」「指導教諭」の創設を提言 中教審作業部会(朝日新聞1月19日)
 教員給与見直しについてはいずれきちんと書くつもりですが、この記事のポイントを説明しておきます。

 一般教員は、助教諭、教諭、教頭、校長の4種類しかなく、給与表も4つしかありません。実際には助教諭というのもごく少数なので、実質3種類とも言えます。つまり、先生はベテランも新米も教諭として同格なのです。ここが民間企業や他の行政職公務員と違うところです。

 記事の内容を噛み砕いて言うと、中堅やベテランの教員に対して管理職候補となる「主幹」、力量あるプロフェショナルとして教壇に残る「指導教諭」という2つの道をつくり、どちらも平の教諭よりも給与を高くしようという内容です。それが記事の中にあるキャリアの複線化です。

 ただ、教諭は皆同格という現在の組織は、教員という特殊な職業にとって必要だという意見も学校現場では多くあります。民間企業の感覚で、キャリアの複線化をよいことだと言い切れないところが、また学校教育の問題なのです。



○LD児ら対応の財源手当て=全小中学校に支援員配置へ(時事通信配信1月20日)
「総務省は19日、学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの児童・生徒に対応する「特別支援教育支援員」を、約3万ある全小中学校に配置するため、2007年度から必要経費を地方交付税で財源手当てする方針を固めた。08年度までに1校当たり支援員1人を配置できるようにする。昨年の通常国会で成立した改正学校教育法では従来の盲・ろう・養護学校を、障害種別を超えた「特別支援学校」に一本化。また、LDなどの児童・生徒に適切な教育を行うことが新たに規定された」

 来年度から従来の特殊教育が「特別支援教育」に変わります。最も大きなポイントは、一般の学校の児童・生徒の中でも約6%存在するといわれるADHD、学習障害などの軽度発達障害の子どもに対応することが法律で規定されたことです。

 そのため、教員とは別に支援員を小中学校に配置するための財源を地方交付税措置するというのが記事の内容です。「方針を固めた」とありますが、地方交付税は2月の地方財政計画で正式決定するので、ニュース的には「決まった」とは書けないという事情があります。

 いずれにしろ支援員3万人配置は、政府の既定事項です。ただ、注意が必要なのは、地方交付税は地方自治体がどう使ってもよい財源なので、計算上、支援員3万人の予算があっても地方自体がそれに使わなければ、支援員は学校に配置されません。

 喜ぶ前に、きちんと地方自治体が指導員を予算化するよう見守る必要があります。現在でも教育支援員を独自に配置している地方自治体がありますが、きちんと地方行政を監視していかないと特別支援教育の地域格差が拡大する恐れがあります。




○手話教育をろう学校で=全国初、特区申請へ−石原都知事(時事通信配信1月19日)
「東京都の石原慎太郎知事は19日の定例記者会見で、ろう学校で現行の学習指導要領にはない教科「手話」を中心とした教育ができる教育特区を申請すると明らかにした。手話を第一言語とし、読み書きを第二言語にする「バイリンガルろう教育」に取り組む予定で、全国初の試みという。石原知事は「北欧や米国ではすでに行われ効果が実証されている。将来的に全国に波及し、日本のろう教育が一層充実していくことを期待している」と述べた」 

 これを見て、あれ、と思った人はかなり制度に詳しいか、するどい人でしょう。手話は、いまではNHKのテレビ講座もあるほどですが、実は日本のろう学校は手話によるコミュニケーショを正式な手段としては認めていないのです。中心は口話と指文字です。

 専門的にはやや違うのですが、簡単に言えば、耳の聞こえない人も自分の声で発声し、相手の話は唇を読んで理解する、というのがろう学校教育の中心なのです。いまでこそ手話に対する認知は広がりましたが、手話は健常者とのコミュニケーションをとれなくし、聴覚障害者の社会的自立を阻害すると非難するろう教育関係者も結構いました。

 そんな意味で、東京都の取り組みは、関係者の間でも賛否両論があるのではないでしょうか。




 このほか、今日の朝刊を賑わせた「いじめ実態調査見直し」についてはスルー。私には役所や政治家のアリバイ作りにしかみえません。



○やっとサイドバーのリンクの貼り方を覚えました(汗。当ブログにリンクを貼っていただいている方はアドレスをお知らせください。こちらも表示させいていただきます。
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教員給与の行方・その1

2006/08/26 01:43
 ごぶさたしてました。今回、取り上げるニュースは特にないのですが、教員給与の行方について、これまでの動きを少しまとめておきたいと思います。

 なぜ教員給与の話を取り上げるのか。それはなんだかんだ言っても仕事とは、お金を稼ぎ、生活するためものであるからです。社会や家庭は、公立学校に多様な要求をしています。その是非はともかくとして、教員の資質能力が優れているに越したことはありません。その意味で、教育改革に力を入れる時には教員給与を上げるというのが世界共通のやり方の一つであることは明らかです。

 それなのに、この国は今、公立学校教員の給与を引き下げようとしています。財政事情で政府がそうすることはある意味当然かもしれません。ただ、私が問題にしたいのは、それを社会が歓迎しているということです。そんなことはないと言う方もいるかもしれせんが、組織つながりの関係者以外の声をよく聞いてみてください。多くの人は、公立学校教員の給与引き下げを当然と受け止めています。

 教育の質を高めろと求める一方で、教員給与の引き下げの話に、ある意味で溜飲が下がる思いを感じる。そして、それを矛盾とほとんど感じていない。マスメディアでさえ、この流れに迎合している。これはいったい何なのでしょうか。

 社会のほとんどが、学校や教員にルサンチマンを持っているとしか思えません。

 優秀な教員を厚遇し、そうでない教員は給与を下げるのと当然という見方もあるでしょう。しかし、今回の給与見直しは、教員給与全体の削減が前提になっています。全体の人件費抑制が目的で導入された給与の成果主義が実際にどんな結果を招いたか。民間企業に勤める人間ならば、知らないはずはないでしょう。

 重ねて言います。教員の資質を上げるための給与制度の改正と、給与削減は全く別な話のはずなのです。にもかかわらず、今回の給与制度見直しでは、全体で何%削減という数字が出なければおそらく社会は納得しないでしょう。

 いくら教育制度を改革しても、実際に教えるのは人です。文部科学省の統計によると、大卒レベルの一般公務員給与(残業手当込み)と、制度的にいくら働いても残業手当が出ない公立学校教員の給与の差は、2・76%です。これは許されない差なのでしょうか。

 ちなみに、文科省の試行調査によると、公立学校教員(小・中学校)の教員の1カ月間の超過勤務時間は、平均65時間46分、持ち帰り残業は20時間32分(いずれも週当たり時間より推計)となっています。

 少し長くなりましたので、給与をめぐる動きはまた次回に。
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